クリニックコラム

強制的に性欲を高める様な「媚薬」は存在しない!【医師監修】

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強制的に性欲を高める様な「媚薬」は存在しない!【医師監修】

突然ですが、皆さんは「媚薬」や「催淫薬」、「惚れ薬」と呼ばれるものをご存知でしょうか。

官能小説や漫画、AV(アダルトビデオ)などフィクションの世界によく登場するものなので、「全く聞いたことがない!」という方は少ないはずです。

媚薬や催淫薬には、性欲を高める催淫作用や恋愛感情を起こさせる(相手を好きになる)作用などがあるとされています。

しかし、本当にこのような効果はあるのでしょうか。
そもそも、現実世界に媚薬や催淫薬と呼ばれるものは存在するのでしょうか。

今回は、媚薬(催淫薬)の本当の効果などについて解説します。

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媚薬とは?

ハートと香水

媚薬とは、主に性欲や性的興奮を高めたり、恋愛感情を起こさせる様な薬剤のことです。

簡単に言えば、強制的に性欲を増進させ、性行為(セックス)をしたいと思わせたり、相手に自分を惚れさせる薬剤です。
そのため、「催淫薬」や「惚れ薬」と呼ばれることもあります。

媚薬の歴史は古く、精力剤(強壮剤)の様な精力増強に役立つ薬剤や食べ物などの総称として扱われることもあります。

しかし、基本的にはこのような効果を持つ有効成分が科学的・医学的に確認されていたり、実用化されているということはありません。
あくまで、媚薬は架空(フィクション)の物と認識されています

媚薬として認識されることがある物

世界には、媚薬として認識されることがある薬剤や食べ物、化学物質などが多く存在します。

しかし、これらの媚薬と呼ばれる物の効果について科学的・医学的根拠はないので、ご注意ください。

媚薬として認識されることがある物

  • マカ
  • カカオ(チョコレートやココアなど)
  • カフェイン(コーヒーなど)
  • ヨヒンビン
  • フリバンセリン
  • アンブリエン
  • ホーニーゴートウィード
  • アルコール(お酒)
  • マリファナ(大麻)
  • ブフォテニン
  • アンフェタミン
  • メタンフェタミン
  • MDMA(メチレンジオキシメタンフェタミン)
  • etc...

ブフォテニンやメタンフェタミン、MDMA(Methylenedioxymethamphetamine:メチレンジオキシメタンフェタミン)、アンフェタミンなどの化学物質を含む覚醒剤(幻覚剤)が媚薬と呼ばれることもあります。
当たり前の話ですが、覚醒剤などの危険ドラッグ(違法ドラッグ)は、絶対に服用してはいけません。

媚薬にフィクションの様な効果はない

性行為のイメージ

結論から言うと、官能小説や漫画、AV(アダルトビデオ)などフィクションの世界によく登場する様な効果を持つ媚薬は存在しません
強制的に性欲を増進させ、性行為(セックス)をしたいと思わせたり、相手に自分を惚れさせる効果を持つ媚薬は、この世界にはないのです。

そもそも、性欲とは、脳の視床下部にある内側視索前野や室傍核などの性欲中枢が、性ホルモン値の上昇や視覚、嗅覚、聴覚、触覚などの感覚刺激によって活性化し、引き起こされるものです。
つまり、媚薬と呼ばれる物があるとしたら、それは視床下部の性欲中枢に直接作用したり、関連する性ホルモンの分泌を促す作用のある物ということになります。

しかし、今のところその様に作用する合法的な媚薬の存在は確認されていません。

薬局にある市販薬(OTC医薬品)や病院で処方される処方薬(処方箋医薬品)の中には一切ありません。
まして、食べ物や飲み物でフィクションの様な効果を持つ物は存在しないのです。

もし、フィクションの様な効果があるとすれば、麻薬や覚醒剤などの違法な薬剤です。
もちろん、違法なので、安全では無いでしょう。

「媚薬」と謳われる物があっても、以下の様な効果が急激に引き起こされることはないと覚えておきましょう。

あり得ない効果

  • 性欲や性的興奮が高まる
  • 性行為(セックス)をしたくなる
  • 自慰行為(マスターベーション)をしたくなる
  • 恋愛感情を起こさせる(自分を惚れさせる)
  • 自分に対する好感度や魅力が高まる
  • etc...

これらの効果はフィクションの世界の描写に過ぎません。

最近では、「媚薬」と検索すると、怪しげな通販サイトが多く見つかり、日本国内では明らかに違法な商品が販売されています。
「飲むだけで女の子をムラムラさせることができる!」など媚薬としての効果を過剰に宣伝している広告も見られます。

こういった商品は、望んだ効果が得られないどころか、購入してしまうと逮捕されてしまう可能性さえあります。
過剰広告に騙されたり、「媚薬」を謳った商品を購入しないように注意しましょう。

バイアグラなどのED治療薬は「媚薬」ではない

ED治療薬の外箱

ちなみに、バイアグラなどのED治療薬にも性欲を高める催淫作用などフィクションの様な効果はありません。
前述した様な脳の視床下部の性欲中枢に直接作用したり、男性ホルモンの分泌を促す作用はED治療薬にはないからです。

なので、バイアグラなどのED治療薬は媚薬に該当する薬剤ではないと言えます。

バイアグラなどのED治療薬を服用しても、意識しない限り、性的な気分や性的興奮状態になることはありません。
まして、意識せず強制的に勃起状態になったり、それが何時間も萎えずに継続することもありません。

もちろん、有効成分が効いている間に性的な想像をしたり、性的刺激を与えれば、陰茎の勃起は促されます。
「服用すると性的興奮状態になり、勃起し続ける」のではなく、「服用して性的刺激があると勃起が促される」が正しい効果です。

バイアグラなどのED治療薬が媚薬の様な効果があると誤解してしまうのは、男性機能の改善により、自信を取り戻した結果、性欲や性的興奮が高まるからだと思われます。
また、血流促進作用によって、血圧や心拍数が変動するので、勃起促進効果の実感とともに、性的興奮していると勘違いしてしまうことも考えられます。

媚薬の様な効果が得られる可能性のある物

肯定する医者

性欲を高める催淫作用などフィクションの様な効果は得られはしませんが、それに近い効果が得られる可能性のある物はあります。

ただし、あくまで「可能性があるかもしれない」程度なので、過度の期待は禁物です。

媚薬の様な効果が得られる可能性のある物

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女性ホルモン「エストロゲン」の分泌を促す薬剤

鏡を見る女性

女性の場合、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」の分泌を促進させる作用を持つ薬剤は、ある意味「媚薬」と言えなくもありません。
なぜなら、エストロゲンの働きの一つには、肉体的にも精神的にも「性行動の受容性を高める作用がある」とされているからです。

肉体的には、コラーゲンの分泌が促されるため、性行為(セックス)の際に陰部が濡れやすくなり、男性の陰茎を受け入れやすい状態になります。
さらに、コラーゲンは、皮膚(肌など)にハリや潤いをもたらし、体型を美しく整える作用もあるため、自ずと異性を誘引する魅力に繋がります。

一方、精神的には、気分をコントロールする作用があるため、受容的で優しい気持ちや寂しい気持ちになり、パートナーの男性を受け入れやすい状態になります。

女性が排卵から月経までの期間(生理前)に寂しい気持ちになったり、性行為をしたい気分になりやすいのは、このエストロゲンが多く分泌されやすい期間だからです。
エストロゲンが多く分泌されると女性の体は若々しくなり、肉体的にも精神的にも性行為を含めた性行動に積極的になりやすくなるのです。

つまり、エストロゲンが多く分泌されやすい期間の様な状態を薬剤の服用で作り出すことができれば、女性の性欲や性的興奮を高められると考えられます。

ただし、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌を促進させる作用を持つ薬剤の媚薬効果については、科学的・医学的な根拠は示されていないので、推測の域を出ません。
何度も言うようですが、あくまで「可能性があるかもしれない」程度に捉えておきましょう。

男性ホルモン「テストステロン」の分泌を促す薬剤

筋肉質の男性

男性の場合、男性ホルモンの一種である「テストステロン」の分泌を促進させる作用を持つ薬剤が「媚薬」と呼ばれることがあります。

テストステロンは、男性らしい筋肉や体格の発達に欠かせない重要なホルモンですが、異性を惹きつけるフェロモンを発生させたり、性欲や性的興奮を高める作用もあります。
とある研究では、テストステロン値が高い男性は女性からの好感度が高くなる(=モテる)傾向があるということが分かっています。

そのため、古くから「性ホルモン(セックス・ホルモン)」として知られています。

男性の性欲が減退する一番の原因は、加齢や男性更年期障害(LOH症候群)などによって男性ホルモン「テストステロン」が低下してしまうからです。
逆に言えば、男性ホルモン「テストステロン」の分泌を促進させる作用を持つ薬剤で、テストステロン値を増やせれば、男性の性欲や性的興奮を高められると考えられます。

ただし、女性ホルモン「エストロゲン」同様、男性ホルモン「テストステロン」の分泌を促進させる作用を持つ薬剤の媚薬効果については、科学的・医学的な根拠は示されていないので、推測の域を出ません。
こちらも、あくまで「可能性があるかもしれない」程度に捉えておくのが良さそうです。

プラシーボ効果

薬の説明

プラシーボ効果(プラセボ効果)とは、プラセボ(偽薬)と呼ばれる、効き目のある有効成分が一切入っていない薬剤を服用しても、服用者自身が効き目があると思い込むことで、特定の症状が改善したり、副作用が現れる現象のことです。
偽薬効果」とも呼ばれ、いわゆる暗示や思い込みによる効果のことです。

例えば、何の変哲もないサプリメントなのに「鎮痛薬だよ」と言われて、本当に鎮痛薬だと思い込んで服用すると、実際に頭痛などの症状が回復したりすることがあります。

人間の認知能力はとても複雑なので、プラセボだと知らずに服用すると、「服用した(飲んだ)」という行為によって無意識に効果が生じる、または生じているよう感じてしまうのです。
そのため、理論的には薬剤に限らず、食べ物でもプラシーボ効果を得ることができるとされています。

効果のある媚薬だと思い込んで、何らかの薬剤を服用したり、食べ物を摂取することで、性欲や性的興奮を高められると考えられます。

ただし、思い込みによるプラシーボ効果は個人差や限界があるため、誰でも媚薬効果を得ることができるわけではありません。
海外などで古くから「媚薬」とされる物の多くは、このプラシーボ効果によって媚薬効果があると錯覚し、性行為を可能にしたり、快楽として楽しむための手段として用いられてきたという背景があります。

なんにせよ、あくまで「可能性があるかもしれない」程度に捉えておくのが良さそうです。

性フェロモン香水

香水とバラ

性フェロモンとは、人間に限らず、様々な生き物が活用しており、体外に分泌することで同種の個体間で性行動などに作用する化学物質のことです。
性誘引物質」と呼ばれることもあり、人間の場合、アポクリン腺という汗腺から分泌されます。

ちなみに、「性ホルモン」が体内で分泌され、自分の体内に作用するのに対し、「性フェロモン」は体外に分泌され、自分以外に作用する物質です。
主に、異性に影響を与える物質なので、働きや性質が全く異ります。

人間の性的興奮を誘引するとされている性フェロモンは、主に男性の汗や精液などに含まれる「アンドロスタディエノン」と女性の尿などに含まれる「エストラテトラエノール」の2種類です。

それらの性フェロモンを応用した「性フェロモン香水」というものが存在し、「媚薬」としての効果を持つとされています。
意図的に、香水などで性フェロモンを散布することで、性欲や性的興奮を高めたり、自分に対する好感度を高めることができると言われているのです。

しかし、こういった媚薬効果は、研究者の間で議論が分かれています。
とある研究では、人間の性フェロモンには媚薬効果は確認できなかったという調査結果が発表されています。

また、人間の性フェロモンについては、その存在は認められているものの、媚薬効果があると科学的・医学的に証明されていないのも事実です。

しかし、好きな匂いであれば、その匂いのする相手を好意的に捉えたり、魅力的に見えたりすることはあるでしょう。
性欲というよりは、惚れ薬の様に恋愛感情を高ぶらせる効果は期待できるかもしれません。

少なくとも断定はできないので、やはり「可能性があるかもしれない」程度に捉えておきましょう。

まとめ~フィクションの様な媚薬は存在しない~

飲んだり、塗ったり、匂いを嗅いだりするだけで体が火照っていやらしい気分になるような媚薬は存在しません
まして、それだけで恋愛感情を起こさせる(相手を好きになる)様な効果のある媚薬もありません。

「媚薬」と呼ばれる物は、あくまで性行為前に気分を盛り上げるための余興的なアイテムとして用いるのがベストでしょう。

相手の性欲などを強制的に高める様な効果は、官能小説や漫画、AV(アダルトビデオ)で用いられるフィクションに過ぎません。
インターネット上にはそういった情報を載せているサイトが散見されますが、間違っても本気で信じないようにしてください。

スタッフより

スタッフ

クリニックコラムをお読みいただきありがとうございます!
いかがでしたでしょうか、参考にはなったでしょうか?

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