シアリスの副作用は？対策方法・関連する調査データ・注意点
シアリスの副作用は、主に頭痛やほてりなど、軽い症状がほとんどです。
しかし、場合によっては過敏症など重篤な副作用が現れる場合もあるので、服用前にあらかじめ把握しておきましょう。
今回は、シアリスの副作用と対処法を、発生率や調査データを交えながら解説します。
副作用のリスクを理解したうえで服用すれば、万が一症状が現れた際にも冷静に対処できるので、ぜひ参考にしてください。
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シアリスの主な副作用と対処法
シアリスは主な副作用と発生率は、以下のとおりです。
主な副作用：発生率
| 副作用 | 発生率 |
|---|---|
| 紅潮 | 5.1％ |
| ほてり | 3.5％ |
| 頭痛 | 11.3％ |
| 消化不良 | 2.3％ |
| 背部痛 | 1％以上 |
| 眼充血（目の充血） | 0.2％～1％未満 |
| 鼻閉（鼻づまり） | 1％以上 |
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※発生率は、「シアリスの添付文書 | 日本新薬株式会社」から引用しています
これらの副作用は、性行為の妨げにならない程度の軽度で一時的な症状であり、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
ただし、持続勃起症や過敏症といった、より重篤な副作用が生じる可能性もゼロではありません。
以下では、シアリスのそれぞれの副作用と対処法を詳しく解説します。
紅潮
発生率：5.1％（100人中5人～6人程度に発生）
シアリスの血管拡張作用によって頬の毛細血管が広がると、血流が増加して「紅潮」の症状が現れることがあります。
外見的な問題として、お酒を飲んだ時のように顔が赤みをさすことがあるので、気になってしまう方がいるかもしれません。
お酒を飲むと顔が赤くなりやすい方は、顔の紅潮を引き起こしやすい傾向があります。
血管拡張による紅潮の発生率は高めですが、副作用の中では比較的無害な症状です。
シアリスの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
シアリスの血管拡張作用が現れてきた合図の目安として捉えておくとよいでしょう。
紅潮の対処法
- 頭部や顔周辺を冷やす
- シアリスの服用用量を減らす
- シアリスの効果が切れるのを待つ
- 性行為中に部屋を暗くする
ほてり
発生率：3.5％（100人中3人～4人程度に発生）
シアリスの血管拡張作用によって、紅潮のほかにも「ほてり」の症状が現れることがあります。
お酒を飲むと顔が赤くなりやすい方は、ほてりを引き起こしやすい傾向があります。
血管拡張によるほてりの発生率は紅潮よりも低く、副作用の中では比較的無害な症状です。
シアリスの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
ほてりの対処法
- 身体や患部を冷やす
- シアリスの服用用量を減らす
- シアリスの効果が切れるのを待つ
頭痛
発生率：11.3％（100人中11人～12人程度に発生）
シアリスの血管拡張作用が頭部や脳内に強く発現すると、神経が刺激されて「頭痛」の症状が現れることがあります。
低血圧の方やお酒を飲むと頭痛が起こりやすい方は、頭痛を引き起こしやすい傾向があります。
頭痛は、シアリスの副作用の中で最も発生率が高いものの、基本的に軽度で一時的な症状です。
紅潮やほてりと同様に、シアリスの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
しかし、あまりにひどく頭が痛むと性行為に集中できず、結果的にシアリスの効果が弱く感じてしまうことがあります。
頭痛が生じた場合は、以下の対処法を試してみてください。
頭痛の対処法
- 頭の患部を冷やす
- シアリスの服用用量を減らす
- いったん性行為を止めて休憩する
- 解熱鎮痛薬（痛み止め）を使用する
ただし、解熱鎮痛薬は人によって胃粘膜を荒らすなどの副作用があるので、空腹時での服用は避けてください。
また、胃腸が弱い方は、胃薬と一緒に服用するとよいでしょう。
当クリニックでは、解熱鎮痛薬（カロナール錠）や胃薬（アシノン錠）をそれぞれ1錠100円（税込）にて処方いたしますので、お気軽にご相談ください。
処方価格
| 解熱鎮痛薬（カロナール錠） | 1錠 100円 |
|---|---|
| 胃薬（アシノン錠） | 1錠 100円 |
※価格は全て消費税込みの表示です
※解熱鎮痛薬のみの処方は行っておりません
「ロキソニンS」「バファリンA」「イブA錠」などの市販の頭痛薬も頭痛を和らげるのに有効で、シアリスとの併用が可能です。
ドラッグストアなどで購入し、試してみるとよいでしょう。
消化不良（下痢など）
発生率：2.3％（100人中2人～3人程度に発生）
シアリスの服用で胃腸機能が低下すると、食べた物の消化・吸収が悪くなり「消化不良」の症状が現れることがあります。
特に胃腸が弱い方は、消化不良を引き起こしやすい傾向があります。
シアリスが持つ、陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させる作用にともない、まれに陰茎海綿体の平滑筋以外の平滑筋も弛緩させてしまう場合があるのです。
平滑筋とは、自分の意志では動かすことのできない筋肉で、内臓（胃・小腸・大腸など）や血管の壁などに存在しています。
胃の消化物が食道に逆流しないように働いている平滑筋が弛緩すると、胃酸が逆流気味になり「腹痛」「胃食道逆流症」といった症状が出る可能性があります。
ほかにも、消化器官に及ぼす影響として「胃炎」「胃（胸部）不快感」「下痢」などの症状を引き起こすことがあるのです。
消化不良の対処法
- 身体やお腹を冷やさない
- シアリスをぬるま湯で服用する
- シアリスの服用用量を減らす
- いったん性行為を止めて休憩する
- シアリスの効果が切れるのを待つ
- 胃薬を服用する
当クリニックでは、胃薬（アシノン錠）を1錠100円（税込）にて処方いたしますので、お気軽にご相談ください。
処方価格
| 胃薬（アシノン錠） | 1錠 100円 |
|---|
※価格は全て消費税込みの表示です
※胃薬のみでの処方は行っておりません
「ガスター10」「太田胃散」「大正漢方胃腸薬」などの市販の胃薬も消化不良や腹痛などを和らげるのに有効で、シアリスとの併用が可能です。
ドラッグストアなどで購入し、試してみるとよいでしょう。
筋肉痛・関節痛・背部痛
発生率：筋肉痛・背部痛（1％以上）、関節痛（0.2%～1%未満）
原因は解明されていませんが、シアリスの副作用に「背部痛」の症状が現れることがあります。
ほかにも、「筋肉痛」「関節痛」などが現れる点が、シアリスの副作用の特徴です。
筋肉痛・関節痛・背部痛の発生率はさほど高くありません。
また、副作用の中では比較的無害な症状です。
しかし、あまりにひどく筋肉や関節が痛むと性行為に集中できず、結果的にシアリスの効果が弱く感じてしまうことがあります。
筋肉痛・関節痛・背部痛が強い場合は、以下の対処法を試してみてください。
筋肉痛・関節痛・背部痛の対処法
- 患部を冷やす
- ストレッチやマッサージをする
- シアリスの服用用量を減らす
- いったん性行為を止めて休憩する
- シアリスの効果が切れるのを待つ
- 解熱鎮痛薬（痛み止め）を使用する
眼充血（目の充血）
発生率：0.2％～1％未満（1,000人中2人〜10人未満に発生）
シアリスの血管拡張作用によって眼付近の血管が広がると、血流が増加して「眼充血（目の充血）」の症状が現れることがあります。
お酒を飲んだ時のように目が真っ赤になることがあるので、気になってしまう方がいるかもしれません。
普段から、お酒を飲んだときに目が赤くなりやすい方は、目の充血を引き起こしやすい傾向があります。
シアリスの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
眼充血（目の充血）の対処法
- 加湿器で目の乾燥を防ぐ
- 目の周りの患部を冷たいタオルなどで冷やす
- シアリスの服用用量を減らす
- いったん性行為を止めて休憩する
- シアリスの効果が切れるのを待つ
- 点眼薬（目薬）を使用する
「Vロートプレミアム」「スマイル40メディクリアDX」「サンテメディカル12」などの市販の目薬も目の充血を和らげるのに有効で、シアリスとの併用が可能です。
ドラッグストアなどで購入し、試してみるとよいでしょう。
鼻閉（鼻づまり）
発生率：1％以上（100人中1人以上に発生）
シアリスの血管拡張作用によって鼻の粘膜が充血し、膨らんだ粘膜が鼻腔を塞ぐことで「鼻閉（鼻づまり）」の症状が現れることがあります。
過度に鼻への血流が増加すると、粘膜が腫れて頑固な「鼻づまり」になったり、まれに粘膜を損傷して出血を伴う「鼻出血」が引き起こしたりすることがあるのです。
慢性的な鼻炎を患っている方は、鼻づまりを引き起こしやすい傾向があります。
なお、シアリスなどの薬剤によって、鼻づまりする状態を「薬物性鼻炎」と呼びます。
紅潮やほてりと同様に、シアリスの効き目の終息とともに鼻づまりが自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
鼻閉（鼻づまり）の対処法
- 加湿器で鼻腔の乾燥を防ぐ
- 鼻の患部を冷たいタオルなどで冷やす
- 身体の上体をなるべく起こす
- わきの下を体操やマッサージで刺激する
- シアリスの服用用量を減らす
- いったん性行為を止めて休憩する
- シアリスの効果が切れるのを待つ
- 点鼻薬を使用する
「ナザール」などの市販の点鼻薬も鼻づまりを和らげるのに有効で、シアリスとの併用が可能です。
ドラッグストアなどで購入し、試してみるとよいでしょう。
持続勃起症
発生率：頻度不明
シアリス服用後、約4時間以上性的刺激がないにもかかわらず、強い勃起状態が治まらずに続く場合は、「持続勃起症」という副作用の可能性があります。
本来であれば、シアリスをはじめとしたED治療薬を服用しても性的刺激がなくなれば勃起は収まるのが正常です。
持続勃起症に陥ると陰茎の血管や神経を損傷し、勃起機能を永続的に失う可能性があるので、ただちに医師に連絡してください。
診療時間外の場合は、救急外来を受診しましょう。
過敏症
発生率：頻度不明
シアリスは、まれに以下のような重篤な副作用が現れることがあります。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 発疹 | 皮膚の表面が赤くなる |
| 蕁麻疹 | 皮膚の赤みとともに強いかゆみを生じる |
| 顔面浮腫 | 顔がむくんで腫れたような見た目となる |
| 剥脱性皮膚炎（紅皮症） | 全身の皮膚の70％以上が赤くなる |
| スティーヴンス・ジョンソン症候群 （SJS：皮膚粘膜眼症候群） |
目や口などがただれ、全身の皮膚に赤みや水ぶくれなどが発生する |
日本国内のシアリス臨床試験では、上記の副作用は報告されていません。
しかし、上記の副作用が現れた場合は、シアリスが体質に合っていない可能性があるので、医師に相談してください。
シアリスの副作用一覧
| 発生部位 | 発生率 1％以上 |
発生率 0.2％～1％未満 |
発生率 0.2％未満 |
発生率 発生頻度不明 |
|---|---|---|---|---|
| 循環器 |
潮紅
潮紅（ちょうこう） 顔などの皮膚に赤みがさす状態。 |
動悸
、動悸（どうき） 心臓の拍動が自覚できる状態。 ほてり
ほてり 顔が熱くなる状態。 |
血管拡張
、血管拡張（けっかんかくちょう） 血流の増加によって血管が拡張された状態。 心拍数増加
、心拍数増加（しんぱくすうぞうか） 心拍数が高くなる状態。 胸痛
、胸痛（きょうつう） 胸部が痛くなる状態。 狭心症
、狭心症（きょうしんしょう） 心臓周辺部の血管・冠動脈が細くなり、血液が流れにくくなる状態。 頻脈
、頻脈（ひんみゃく） 通常よりも脈が速くなり、心拍数が増加している状態。 高血圧
、高血圧（こうけつあつ） 安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態。 低血圧
低血圧（ていけつあつ） 安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも低い状態。 |
心筋梗塞
※¹、心筋梗塞（しんきんこうそく） 心臓を動かす心筋に血液や酸素が届かなくなり、激しい胸の痛みなどに襲われる病気。 心臓突然死
※¹、心臓突然死（しんぞうとつぜんし） 突然、不整脈などが原因で心臓が正常に動かなくなり脳に血液が送られず死に至る病気。 失神
、失神（しっしん） 脳の血流が一時的に低下することで引き起こされる意識消失のこと。 起立性低血圧
起立性低血圧（きりつせいていけつあつ） 立っている時に血圧が下がる病気。 |
| 感覚器 |
霧視
、霧視（むし） 視界が全体的にかすんで見えること。 眼の充血
、眼の充血（めのじゅうけつ） 眼充血。 眼の異常感
眼の異常感（めのいじょうかん） 目が表現し難い複雑な状態。 |
耳鳴
、耳鳴（じめい） 耳鳴りのこと。 視覚障害
、視覚障害（しかくしょうがい） 視覚に障害があること。 眼痛
、眼痛（がんつう） 目が痛む状態。 流涙増加
、流涙増加（りゅうるいぞうか） 涙液の産生が増加し、涙が流れ出る状態。 眼刺激
、眼刺激（がんしげき） 目になんらかの現象や反応が起こること。 結膜充血
、結膜充血（けつまくじゅうけつ） まぶたの裏側や白目の周辺部分が網目状に赤くなること。 視野欠損
、視野欠損（しやけっそん） 視野の一部に欠けた部分がある状態。 結膜炎
、結膜炎（けつまくえん） 白目とまぶたの裏側を覆っている半透明な膜（結膜）が炎症を起こした状態。 乾性角結膜炎
、乾性角結膜炎（かんせいかくけつまくえん） ドライアイ。 眼瞼腫脹
眼瞼腫脹（がんけんしゅちょう） まぶたやまぶた周辺が腫れる病気。 |
色覚変化
、色覚変化（しきかくへんか） 色を正確に判断する感覚に変化が生じること。 回転性眩暈
、回転性眩暈（かいてんせいめまい） めまいの一種。 網膜静脈閉塞
、網膜静脈閉塞（もうまくじょうみゃくへいそく） 網膜の静脈が詰まって血液が流れなくなる病気。 非動脈炎性前部虚血性視神経症
※²、非動脈炎性前部虚血性視神経症（ひどうみゃくえんせいぜんぶきょけつせいししんけいしょう） NAION（Non-Arteritic Ischemic Optic Neuropathy）のこと。 網膜動脈閉塞
網膜動脈閉塞（もうまくどうみゃくへいそく） 網膜に血液を送っている動脈が詰まり、網膜の細胞への血流が途絶えてしまうこと。 |
|
| 消化器 |
消化不良
消化不良（しょうかふりょう） 胃腸の働き（胃腸の運動、胃酸）が低下し、消化・吸収されにくい状態。 |
上腹部痛
、上腹部痛（じょうふくぶつう） みぞおちからおへそ周辺が痛むこと。 悪心
、悪心（おしん） 気持ちが悪くて、吐きそうな感じ。 胃食道逆流性疾患
、胃食道逆流性疾患（いしょくどうぎゃくりゅうせいしっかん） 胃食道逆流症。 下痢
、下痢（げり） 液状、または液状に近い糞便を排泄すること。 口内乾燥
、口内乾燥（こうないかんそう） 口やのどが渇いて水分を取りたくなる状態。 胃炎
、胃炎（いえん） 胃の粘膜で炎症が起きた状態。 嘔吐
、嘔吐（おうと） 胃の内容物が食道、口腔を逆流して排出されること。 腹痛
、腹痛（ふくつう） 「お腹が痛い」状態の総称。 胃（胸部）不快感
胃（胸部）不快感（い（きょうぶ）ふかいかん） 胃がもたれたり痛むこと。 |
便秘
、便秘（べんぴ） 便の排泄が困難になっている状態。 腹部膨満
、腹部膨満（ふくぶぼうまん） 腹部が空気やガスなどによって膨らんでいる状態。 軟便
、軟便（なんべん） やわらかい大便のこと。 胃刺激症状
、胃刺激症状（いしげきしょうじょう） 胃になんらかの現象や反応が起こること。 嚥下障害
嚥下障害（えんげしょうがい） 飲食物をうまく飲み込めなかったり、誤って気管に入った物を吐き出せなくなったりすること。 |
食道炎
食道炎（しょくどうえん） 食道の粘膜に炎症を引き起こす病気。 |
| 肝臓 |
肝機能異常（AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇を含む）
肝機能異常（AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇を含む）（かんきのういじょう） 何らかの原因で肝臓に異常が発生し、肝細胞が壊されるため、血液検査で肝機能の異常値を示すこと。 |
ALP上昇
ALP上昇（えーえるぴーじょうしょう） アルカリホスファターゼともいう。 |
||
| 腎臓 |
腎機能障害
、腎機能障害（じんきのうしょうがい） 腎臓に何らかの異常が生じ、腎臓としての機能に障害が出た状態。 尿酸値上昇
尿酸値上昇（にょうさんちじょうしょう） 肝臓で生成される代謝物の1つ尿酸が血中で高まること。 |
|||
| 筋骨格 |
背部痛
、背部痛（はいぶつう） 背中が痛む状態。 筋痛
、筋痛（きんつう） 筋肉痛。 四肢痛
四肢痛（ししつう） 骨、骨膜、筋肉、筋膜、腱、腱鞘など四肢を構成する組織に生じる局所性疼痛のこと。 |
関節痛
、関節痛（かんせつつう） 関節の周辺が痛む状態。 筋痙攣（筋収縮）
、筋痙攣（筋収縮）（きんけいれん（きんしゅうしゅく）） 筋肉がつること。 筋骨格痛
筋骨格痛（きんこっかくつう） 骨、関節、筋肉、腱、靱帯、滑液包などに起こる痛みのこと。 |
筋骨格硬直
、筋骨格硬直（きんこっかくこうちょく） 骨、関節、筋肉、腱、靱帯、滑液包などがこわばって自由に動けなくなること。 頚部痛
、頚部痛（けいぶつう） 寝違え。 殿部痛
殿部痛（でんぶつう） お尻の痛みのこと。 |
|
| 精神・神経系 |
頭痛
頭痛（ずつう） 頭部に感じる痛みで、表面的な痛みではない状態。 |
めまい
、めまい 自分や周りがぐるぐる回る、ふわふわしている、気が遠くなりそうな感じ。 睡眠障害
睡眠障害（すいみんしょうがい） 睡眠に関する様々な症状。 |
錯感覚
、錯感覚（さくかんかく） 通常とは異なった感覚として認識される感覚。 傾眠
、傾眠（けいみん） うとうとしていて睡眠に陥りやすい状態。 不安
、不安（ふあん） 心配に思ったり、恐怖を感じたりすること。 片頭痛
片頭痛（へんずつう） 頭の片側だけに限定して起こる発作的な頭痛。 |
脳卒中
※¹、脳卒中（のうそっちゅう） 脳の血管が詰まったり、破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気。 感覚鈍麻
感覚鈍麻（かんかくどんま） 感覚がにぶくなる状態。 |
| 泌尿・生殖器 |
排尿困難
、排尿困難（はいにょうこんなん） 尿が出ない、尿が出にくい、尿の出る勢いが弱い、尿をするのに時間がかかるなどの症状。 勃起増強
、勃起増強（ぼっきぞうきょう） 勃起が増強される状態。 意図しない勃起
意図しない勃起（いとしないぼっき） 勃起しようと考えていないのに勃起してしまうこと。 |
持続勃起症
、持続勃起症（じぞくぼっきしょう） 陰茎破直症とも言う。 勃起の延長
勃起の延長（ぼっきのえんちょう） 陰茎が海綿体の充血によりに拡大し、硬直する現象が続くこと。 |
||
| 呼吸器 |
鼻閉
鼻閉（びへい） 鼻孔（外鼻孔、後鼻孔）、または鼻腔が狭くなって鼻による呼吸ができない状態。 |
鼻炎
、鼻炎（びえん） 鼻腔の粘膜が炎症を起こして腫れた状態。 副鼻腔うっ血
副鼻腔うっ血（ふくびくううっけつ） 鼻腔の周りにある副鼻腔の静脈の血が流れず、たまっている状態。 |
呼吸困難
、呼吸困難（こきゅうこんなん） 呼吸運動に努力を要し、困難を伴う状態。 喀血
喀血（かっけつ） せきとともに血液が吐き出されること。 |
鼻出血
、鼻出血（びしゅっけつ） 鼻腔からの出血。 咽頭炎
咽頭炎（いんとうえん） 咽頭の粘膜とリンパ組織の炎症のこと。 |
| 皮膚 |
紅斑
、紅斑（こうはん） 皮膚の真皮層で炎症、血管拡張、充血などが起こり、皮膚に小さく膨らんだ赤色や紫色の斑点が多くできる病気。 多汗
、多汗（たかん） 過剰に汗をかくこと。 爪囲炎
爪囲炎（そういえん） ささくれ、ふかづめ、陥入爪などが原因で、爪の周囲の皮膚が赤く腫れて炎症を起こす病気。 |
そう痒症
そう痒症（そうようしょう） 発疹や湿疹などがないのにかゆみを生じる状態。 |
||
| その他 |
疲労
、疲労（ひろう） 筋肉や神経などの機能が低下し、本来の働きができなくなる状態。 無力症
、無力症（むりょくしょう） 疲れやすい、易疲労性を示す病気。 疼痛
、疼痛（とうつう） 痛みを意味する医学用語。 体重増加
、体重増加（たいじゅうぞうか） 身体の体重が増加すること。 倦怠感
倦怠感（けんたいかん） 身体的・精神的にだるい、疲れた、疲れやすいと感じられる状態。 |
熱感
、熱感（ねつかん） 全身または炎症のある局所に感じられる、熱っぽい感じ。 末梢性浮腫
、末梢性浮腫（まっしょうせいふしゅ） 手足のむくみのこと。 粘膜浮腫
、粘膜浮腫（ねんまくふしゅ） 内臓などの内側を覆う、柔らかくて粘液で湿った膜状の組織がむくむこと。 口渇
口渇（こうかつ） 口やのどが渇いて水分を取りたくなる状態。 |
※¹シアリスや性行為、または患者が以前から有していた心血管系障害の危険因子に起因して発症したものなのか、またはこれらの要因の組合せにより発現したものなのかを特定することはできません
※²因果関係は明らかではありませんが、海外においてシアリス服用後にNAION（Non-Arteritic Ischemic Optic Neuropathy：非動脈炎性前部虚血性視神経症）を発症したとの報告があります
※副作用一覧は、「シアリスの添付文書 | 日本新薬株式会社」より引用しています
シアリスの副作用を強める恐れのある行為
シアリスの副作用の発生率は、用法用量によって高くなる可能性があります。
できるだけシアリスの副作用の発生を抑えるためにも、以下のような行為は避けてください。
シアリスの副作用を強める恐れのある行為
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24時間以上の間隔を空けずに服用する
シアリスの効果持続時間は約24時間〜36時間と、ほかのED治療薬に比べて長いのがメリットですが、その分、服用間隔に注意が必要です。
少なくとも約24時間は、血中に比較的高濃度のシアリスが残留している可能性があるため、繰り返し服用する際は前回服用した時刻を記録しておき、24時間以上経過したことを確認する習慣をつけましょう。
飲み合わせの悪い薬剤と併用する
シアリスは、血管を拡張させることで勃起をサポートする医薬品です。
そのため、血管拡張作用を有するほかの医薬品と併用すると、副作用が起こりやすくなる可能性があります。
シアリスの併用注意薬
- PDE5阻害薬（ほかのED治療薬）
- 硝酸剤（一酸化窒素供与剤）を含む点眼薬
- チトクロームP450 3A4阻害剤
- チトクロームP450 3A4誘導剤
- α遮断剤
- 降圧剤
- カルペリチドを含む薬剤
ほかにも、併用することで重篤な症状を引き起こしうる併用禁忌薬も存在します。
現在服用中の医薬品がある場合は、かならず事前に医師に伝えるようにしてください。
グレープフルーツなどのフラノクマリン類と併用する
シアリスに限らず、ED治療薬はグレープフルーツと相性が悪いことがわかっています。
グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類がシアリスの有効成分の代謝を妨げ、本来よりも血中濃度を高めてしまうのです。
グレープフルーツ以外にも、以下のような食材にフラノクマリン類は多く含まれています。
フラノクマリン類を多く含む食材の例
- グレープフルーツ
- ハッサク
- 夏みかん
- ライム
- サワーオレンジ
- など
柑橘類の中にはフラノクマリン類を多く含むものが多いため、シアリスを服用する際には一緒に食べないようにしましょう。
個人輸入のシアリスを服用する
個人輸入のシアリスは、偽造品の可能性が高いです。
偽造品のED治療薬は本来の有効成分が正しく含まれていないどころか、人体に悪影響を及ぼす成分が混入している恐れがあります。
ED治療薬を製造・販売している4社（ファイザー・バイエル薬品・日本新薬・日本イーライリリー）が合同で実施した2016年の調査によると、ED治療薬の個人輸入品のうち約4割が偽造品とわかっています。
なお、日本国内の病院やクリニックなどの医療機関で正式に処方されるED治療薬は、すべて正規品です。
健康被害を避けるためにも、シアリスを入手する際は医師の診断のうえ、正規のルートで処方してもらうようにしましょう。
シアリスの副作用はいつまで続くのか
シアリスはほかのED治療薬よりも長時間血中に滞留する分、一度生じた副作用がいつまで続くのか心配になる方もいるのではないでしょうか。
シアリスは服用から約3時間後に血中濃度のピークを迎え、その後代謝されるため、服用後約4時間〜5時間経過すれば収まることが多いです。
ただし、副作用が続く時間は人によって異なり、また副作用の種類によってもばらつきがあります。
たとえば、背部痛の副作用は2日〜1週間続くこともあります。
想定よりも長期間副作用が続く場合は、我慢せずに医師に相談するよう心掛けてください。
シアリスの副作用に関する調査データ
ここまでシアリスの主な副作用や対処法、注意点などを解説しました。
以下では、シアリスの副作用に関して、これまでに報告されている調査データを紹介します。
シアリスの副作用に関する調査データ
- 重篤な副作用はほとんど見られない
- 視力低下にかかわる加齢黄斑変性の進行度への影響は確認されていない
- 肝疾患患者においても一般的な副作用にとどまる
- 個人入手したと思われるED治療薬の服用は死亡リスクを高める
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基本的には重篤な副作用に関する調査データは報告されていませんが、偽造品のシアリスについては一定のリスクが指摘されています。
シアリスの勃起力サポートにより性行為を楽しむためにも、あらかじめリスクの有無を確認しておきましょう。
重篤な副作用はほとんど見られない
1,173名のED患者を対象とした2年間の大規模研究によると、シアリスの重篤な副作用はほとんど見られないことが確認されています。
18ヶ月〜24ヶ月間服用した患者を対象にした結果のため、長期使用に対しても問題ないと結論付けています。
特に多く見られた副作用は頭痛（15.8％）、消化不良（11.8％）、鼻咽頭炎（11.4％）、背部痛（8.2％）であり、いずれも軽度で一時的なものです。
副作用による服用中止率はわずか6％程度で、重篤な健康問題はシアリスとの因果関係が認められず、臨床検査や心電図などでも問題となる変化は見られませんでした。
この研究結果から、シアリスは長期間使用しても重篤な副作用は生じにくいED治療薬といえます。
視力低下にかかわる加齢黄斑変性の進行度への影響は確認されていない
シアリスが目の疾患である加齢黄斑変性の悪化に影響するかどうかを調べた研究があります。
シアリスを服用した1,151人を対象に調査を実施したところ、シアリスの服用の有無によらず加齢黄斑変性の進行リスクに違いは見られませんでした。
2年間の期間で累積2,700mg超えという高用量のシアリス（有効成分タダラフィル）を服用しても、加齢黄斑変性に対するリスクは変化しなかったため、加齢黄斑変性の発症とシアリスの服用に関連性は認められない結果が示されました。
肝疾患患者においても一般的な副作用にとどまる
肝硬変患者140名を対象とした研究では、シアリス（タダラフィル）10mgを12週間服用した結果、肝疾患でない患者と比べて副作用の発現率に明確な差は認められませんでした。
ただし、本研究は調査対象となる患者数が比較的少ないため、より正確に結論づけるためにはさらなる調査が必要とされています。
個人入手したと思われるED治療薬の服用は死亡リスクを高める
医師の処方なしにインターネットなどで海外から日本国内に個人輸入したED治療を使用し、服用したことが原因と考えられる死亡例が6件報告されています。
いずれの事例も、ED治療薬の処方歴がない患者でした。
突然の心臓死と考えられる患者は心臓病を患っていたため、そもそもED治療薬を服用してはいけない「禁忌」に該当します。
個人輸入したED治療薬を使用したことが直接の原因とは断言できませんが、少なくとも正当な医師の診断があれば処方されることはなく、死亡にも至らなかったでしょう。
また、死亡した患者の中には、複数のED治療薬を同時に使用したと思われる方もいました。
複数のED治療薬と併用することは、そもそも避けるべきです。
個人輸入せず医師の管理のもと処方を受けていれば、このような死亡事故は発生しなかったでしょう。
通院せず個人でED治療薬を入手することは、正しい用法用量を理解しないまま服用するリスクにも繋がると理解しておいてください。
シアリスをはじめとしたED治療薬の副作用などによる死亡例
海外および日本国内で、シアリスが原因と思われる死亡事故が報告されています。
ただし、主にシアリスの用法や用量を守らず、間違った方法で使用してしまったことなどによるものです。
シアリスをはじめとしたED治療薬の副作用などによる死亡例
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海外の臨床試験
海外の臨床試験の段階で、シアリス服用後に心血管系の疾患による有害事象が発生し、死亡した症例が報告されています。
性行為は血圧や心拍数、心筋酸素消費量を上昇させるため、心臓に負担がかかります。
心血管系に心臓疾患など何らかの障害があると、その度合いによっては性行為に心臓が耐えられず、心筋梗塞などを引き起こし死に至ることがあるのです。
そのため、心臓疾患などにより性行為が不適当と考えられる方は、シアリスを服用できない「禁忌」に指定されています。
硝酸剤との併用
シアリスの服用による死亡例ではありませんが、ED治療薬と硝酸剤の併用によって死亡したケースが報告されています。
硝酸剤は、ニトログリセリンで知られる狭心症や心筋梗塞などの治療薬で、シアリスなどのED治療薬と同様に血管を拡張させ、血圧を下げる作用があります。
シアリスなどのED治療薬と併用すると降圧作用が二重に働き、血圧が下がり過ぎてしまい、死に至ることがあるのです。
硝酸剤を狭心症治療などのため服用している方は、シアリスの服用はできません。
また、硝酸剤は、経口服用の飲み薬だけに限らず、塗り薬や貼り薬、吸入薬、スプレー、注射などに含まれていることもあるので、注意が必要です。
硝酸剤以外にも、シアリスと併用すると危険な薬剤があるので、日常的に薬の服用をしている方は確認しておきましょう。
用法用量を守らず大量摂取による心臓発作
シアリスの服用による死亡例ではありませんが、同じED治療薬であるバイアグラの服用による死亡例があります。
28歳のロシア人男性が女性2人と「12時間、休みなく性行為ができるか」という賭けを3,000ポンド（当時のレートで約42万円）で行い、その女性2人と「12時間耐久セックス」を行っていたそうです。
ロシア人男性は、性行為を長時間続けるためにバイアグラを短時間で大量に摂取した結果、心臓発作で死亡してしまったのです。
このケースは、副作用よりも誤った服用方法による死亡例ととらえたほうがよいでしょう。
バイアグラ同様、シアリスも大量摂取してしまえば、死に至る可能性があります。
妊婦への服用
こちらもシアリスの服用による死亡例ではありませんが、同じED治療薬であるバイアグラの服用による死亡例になります。
オランダにある、アムステルダム大学付属病院は10の病院と共同で、胎児が子宮内で正常に発育していない妊婦を助けるため、バイアグラの使用を模索する研究や臨床試験を進めていました。
バイアグラには、血管を拡張させる作用があるため、妊婦が服用することで胎盤への血流を促進し、子宮内で発育が遅れている胎児の成長を活性化させる可能性があると医師や科学者は考えていたからです。
結果として、この臨床試験で、バイアグラを服用していた妊婦93人の内、新生児19人が死亡しました。
新生児19人のうち、11人はバイアグラとの関連が疑われる肺高血圧症の1種が原因で死亡したと考えられています。
妊婦にバイアグラの使用を模索する研究は、臨床試験で新生児11人の死亡を受け、中止となっています。
バイアグラ同様、シアリスも妊婦が摂取すると、胎児が死に至る可能性があるので注意しましょう。
偽造ED治療薬の服用
正規のシアリスの副作用による死亡例ではありませんが、海外や日本国内でシアリスなどの偽造ED治療薬の服用で死亡したケースが報告されています。
2008年、シンガポールで偽造ED治療薬の服用による死亡例や低血糖によって昏睡に陥る事例が確認されています。
また、2011年に日本国内の奈良県で、呼吸困難などで病院に搬送され死亡に至った男性の衣服から、偽造ED治療薬が見つかりました。
偽造ED治療薬を服用したと思われる男性が意識障害を起こし、病院に搬送される事例も確認されています。
個人輸入など、病院やクリニックなどの医療機関で処方される医薬品以外の非正規ルートで入手したシアリスは、偽造品の可能性が高く、思わぬ健康被害が予想されます。
海外製のシアリスなどのED治療薬を個人輸入で購入するのではなく、通院し処方してもらう正規ルートを辿るようにしましょう。
シアリスの副作用でよくある質問
以下では、シアリスの副作用に関するよくある質問を紹介します。
シアリスの副作用でよくある質問
- 心臓に負担をかけることはありますか？
- 視力低下・失明（視力喪失）することはありますか？
- 使い過ぎによる薬剤耐性・依存性・中毒性はありますか？
- 精子・妊娠に影響はありますか？
- 脱毛・抜け毛はありますか？
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日本でシアリスが発売されてから17年以上も経っているにもかかわらず、その副作用について様々な誤解をしている方が多くいます。
シアリスの副作用を間違って認識していないか、今一度確認してみましょう。
心臓に負担をかけることはありますか？
シアリスが直接心臓に負担をかけることはありません。
シアリスの服用の有無よりも、高齢者や高血圧、糖尿病などの疾患を抱えている方が、性行為という運動や刺激により、心臓に負担をかけることがあります。
性行為はある意味運動なので、無理をして頑張り過ぎると血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。
シアリスを服用後、勃起力が向上したことでテンションが上がり、いつもより性行為が激しくなり、心臓への過度の負担が原因で心筋梗塞を引き起こし、突然死することがあるのです。
そういった話が回り回って「シアリスを服用すると心臓に負担をかける」という誤解に繋がったと考えられます。
心臓に何らかの問題がある状態で服用したり、併用禁忌薬の硝酸剤などと併用したりしなければ、シアリスを服用しても心臓に直接負担がかかることはありません。
視力低下・失明（視力喪失）することはありますか？
シアリスの副作用として一時的に視力感覚に障害が発生することはあっても、永続的な視力低下や失明（視力喪失）の危険性はありません。
シアリスの製造元である日本新薬株式会社も、シアリスが視力低下や失明という障害を誘発するエビデンスはないとしています。
シアリスの副作用で視力低下や失明するという誤解は、シアリスの禁忌に指定される網膜色素変性症という疾患があるからだと考えられます。
「網膜色素変性症の方がシアリスを服用すると視力低下や失明する」という話が「シアリスを服用すると視力低下や失明する」に変わって伝わったのでしょう。
また、海外でシアリスなどのED治療薬を服用後、まれに視力低下や失明の原因となりうるNAION（非動脈炎性前部虚血性視神経症）の発症が報告されていることも、シアリスの副作用として視力低下や失明を引き起こす誤解を招いていると考えられます。
実際には、シアリスの副作用とNAIONの因果関係は明確ではありません。
使い過ぎによる薬剤耐性・依存性・中毒性はありますか？
シアリスの服用により、薬剤耐性が生じて効果が弱まる事例は報告されていません。
長期間シアリスを服用し、効果が薄れてきたと感じるのであれば、何らかの原因が存在します。
体調が悪い時や精神的なストレス、プレッシャーなどを抱えている時にシアリスを服用してもあまり効果を実感できない場合があります。
用法用量を守らずにシアリスを服用していることも、期待する効果が得られなくなる一つの要因となるでしょう。
また、シアリスにはアルコールやニコチンのように、精神的・身体的な依存性や中毒性はありません。
ただ、その圧倒的な効果によって、性行為前にシアリスを頼りがちになってしまう可能性はあります。
決してシアリス自体に依存性や中毒性があるわけではないので、用法用量を守って服用する限りはご安心ください。
精子・妊娠に影響はありますか？
男性がシアリスを服用しても、精子やその後の妊娠・胎児に与える悪影響はありません。
シアリスの有効成分であるタダラフィルが精子の質（運動性能、形態、精子濃度、精子数など）に与える影響はごくわずかだからです。
シアリスを一度服用した場合でも、半年間連日服用した場合でも、精子や遺伝子、男性ホルモンなどに特異な影響は見られなかった報告があります。
パートナーの身体や妊娠・胎児への悪影響はないので、安心して子作りのためにシアリスを服用してください。
ちなみに、2022年4月よりシアリスは保険適用となりました。
なお、妊娠に影響がないのは、男性がシアリスを服用した場合のみです。
妊娠中または妊娠予定の女性がシアリスを服用すると、前述のような死亡事故に繋がる恐れがあるので、絶対に服用しないようにしましょう。
また、シアリス服用後、射精時に血が混じり赤くなることがありますが、過度に心配しないでください。
シアリスには、血管拡張作用があるので、射精時の精子通過経路などが軽い炎症を起こし、出血することがあります。
ただし、出血や痛みが長期間続く場合は、腫瘍や結石などの疑いがあるので、医師に相談しましょう。
脱毛・抜け毛はありますか？
シアリスによって脱毛や抜け毛が生じる事例は報告されていません。
万が一起こり得るとしても、非常にまれな例といえるでしょう。
シアリスの副作用で脱毛や抜け毛が生じる誤解は、シアリスが男性ホルモンの分泌を促すという間違った情報から派生したものかもしれません。
実際には、シアリスは単に血管拡張作用によって勃起をサポートするのみであり、男性ホルモンの分泌とは関連しません。
まとめ｜シアリスの副作用は比較的長く続くので対処法を把握しておこう
シアリスはほかのED治療薬と比べて、血中に長時間滞留します。
その分副作用を生じる時間も長い傾向にあるため、あらかじめそういった特徴を理解しておくことが大切です。
ただし、多くの場合はシアリスの副作用は軽微なものなので、過度に心配する必要はありません。
副作用の症状ごとに簡単な対処法を知っておけば、慌てることなく対応できるはずです。
万が一重篤な症状が現れた場合は、ただちに医師に相談してください。
シアリスが体質に合わない場合もあるので、ほかのED治療薬を提案することも可能です。
参考URL
- 模造医薬品による健康被害に対する注意喚起について（第２報） | 報道発表資料 | 厚生労働省
- シアリスの添付文書 | 日本新薬株式会社
- シアリスの医薬品インタビューフォーム | 日本新薬株式会社
- Montorsi, F et al. “Long-term safety and tolerability of tadalafil in the treatment of erectile dysfunction.” European urology vol. 45,3 (2004): 339-44; discussion 344-5.
- Tracy Z. Lang et al. “Investigating the impact of tadalafil on progression of age-related macular degeneration: a health insurance claims database analysis,” AJO International, Volume 1, Issue 2, 2024,100037.
- Jagdish, R.K. et al. “Tadalafil improves erectile dysfunction and quality of life in men with cirrhosis: a randomized double blind placebo controlled trial.” Hepatology International 17, 434–451 (2023).
- Sayaka Nagasawa et al. "Association between sexual activity-related death and non-prescription use of phosphodiesterase type 5 inhibitors" Legal Medicine, Volume 48, 2021, 101815.
