勃起とは|仕組み(メカニズム)や勃起機能のセルフチェック方法
男性の勃起という現象や仕組みに対して、興味を持っている方は多いかもしれません。
特に10代〜20代の若年層は自身の身体に対する関心が高まる時期であり、勃起について詳しく知りたい声がよく聞かれます。
また、30代〜50代以上になると、勃起機能の低下に関する悩みを持つ方が増え始めます。
今回は、勃起の基礎知識やメカニズム、ED(勃起不全)など勃起に関わる疾患を解説するので、最後までご覧ください。
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勃起とは?
勃起とは、一般的に男性の陰茎が硬く大きくなる現象を指します。
脳が性的刺激を受けて興奮が生じると、後述する複雑なメカニズムによって陰茎海綿体に血液が流れ込みます。
その結果、水がスポンジを吸い込むかのごとく、陰茎が膨張して硬く大きくなるのです。
勃起を恥ずかしいと思う方もいるかもしれませんが、健常な男性であれば起こり得る生理現象の一つであるため、過度に気にしすぎる必要はありません。
勃起に関する基礎知識
以下では、勃起の役割などに関する基礎知識を解説します。勃起に関する基礎知識
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勃起は性行為を行う準備段階に必要なプロセス
本来の勃起は、陰茎を女性の膣に挿入し、妊娠や出産といった子孫を残す生殖行為のために必要な生理現象です。
加えて、異性間や同性間におけるコミュニケーションや、性的快感を得るための性行為などに必要な現象でもあります。
女性と性行為をする場合は、膣や子宮口の角度の関係上、勃起時の陰茎は水平より上向きになっている方が都合が良いとされています。
勃起の角度はとても重要で、陰茎が上向きに反っていれば女性の性感帯を刺激しやすくなるのです。
同時に、男性側からすると亀頭部分が膣の前壁部分に当たることで刺激が強まりやすくなり、勃起を長引かせることができます。
性的刺激なしで無意識に勃起が生じることもある
日頃生活の中で、無意識的に勃起することもあります。
勃起の現象は乳幼児期から見られ、入浴時やおむつを替える際に乳幼児の陰茎が勃起することがあります。
乳幼児の勃起は、手が触れる、着衣を脱ぐ際に擦れた、冷たい空気に触れたなど、物理的な刺激に対する反射によって起こります。
学生が授業を受けているときに勃起してしまうケースも、よくある話です。
大人になっても、物理的な刺激に対して反射的に勃起することがあります。
ただし、性的刺激がないにもかかわらず何時間も勃起が持続する場合は、後述する持続勃起症のリスクが考えられるため、不安な方はチェックしましょう。
勃起・朝立ちは健康のバロメーター
勃起や朝立ちは、男性の健康状態を知る上で重要なバロメーターといえます。
なぜなら、神経や血管などが健康でないと勃起が成立しないからです。
また、精神的なストレスを抱えている場合も神経の伝達機能がうまく働かず、勃起や朝立ちが生じなくなることがあります。
正常に勃起できる状態は神経、血管、精神(メンタル)がすべて快調であり、健康である証拠といえるのです。
反対に、勃起ができなくなるとED(勃起不全)が疑われます。
勃起時の陰茎の平均的な長さと測り方
勃起時の陰茎の平均的な長さには個人差はあるものの、日本人の統計学的な平均値は約13cmとされています。
測定方法としては、勃起した状態で陰茎を床と平行にし、陰茎の根元から亀頭の先端までの距離を柔らかいメジャーで読み取るのが一般的です。
メジャーを陰茎に軽く押し当てながら測定することで、より正確な数値が得やすくなります。
なお、自身の陰茎の長さが平均より小さくても、過度に気にしすぎる必要はありません。
パートナーにどう思われるか気になったり、性行為で満足させられるかなど不安に感じたりするかもしれませんが、性行為で大切なのは心の繋がりや相互コミュニケーションです。
また、勃起時に4cm以上あれば膣への挿入には支障をきたさないといわれているため、多くの方にとって機能上は問題ないケースがほとんどです。
ただし、目安として勃起時の長さが7cm以下と極端に短い場合は、マイクロペニス(小陰茎症)と呼ばれる疾患の可能性があります。
当てはまりそうな方は、併せて確認してみてください。
勃起の仕組み(メカニズム)|図解4ステップ
以下に、性的刺激を受けてから陰茎が膨らむ「勃起」に至る仕組みを、4ステップの図解で解説しました。
勃起までの流れ
性的興奮や性的刺激は、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感すべてで受けます。
五感で受けた性的興奮や性的刺激の情報は、脳に伝えられます。
性的興奮や性的刺激を受けた脳は、性欲が高まります。
脳は、性欲の反応として勃起命令を出します。
脳からの勃起命令は、「脳→脊髄→勃起神経→陰茎」の順に伝わります。
つまり、「脳と陰茎」は「脊髄と勃起神経」で繋がっているといえるのです。
陰茎が脳からの勃起命令を受け取ると、陰茎付近にある平滑筋という筋肉が緩みます。
陰茎は、海綿体というスポンジ状の器官でできています。
海綿体に血液が溜まると大きく硬くなります。
非勃起状態のとき、陰茎海綿体に繋がる血管は、平滑筋などによって縮まった状態にあるので、陰茎には血液がほとんど流れません。
脳から勃起神経に勃起の命令が伝わると、平滑筋が緩んだりして血管が広がり、大量の血液が陰茎海綿体に流入し、陰茎はパンパンに膨らんだ状態になります。
これが「勃起」に至るまでの流れです。
勃起が正常に起こるには、性的興奮や性的刺激を脳から陰茎へと届ける神経、NOの産生、可溶性グアニル酸シクラーゼの活性化、cGMPの増加、平滑筋と陰茎動脈の弛緩、静脈の圧迫など、さまざまな働きが適切に行われる必要があります。
4ステップの段階のどこかで問題が発生した場合は、十分な勃起が得られなくなり、EDのリスクが高まります。
朝立ち(夜間勃起現象)が起きる理由
朝立ち(朝勃ち)は、睡眠中に勃起が生じる夜間勃起現象(夜間睡眠時勃起現象) と深く関連しています。
個人差はありますが、人は睡眠時に浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を90分ごとに繰り返しています。
レム睡眠は夢を見やすい睡眠といわれており、レム睡眠中に勃起することが知られています。
眠りが浅い状態のレム睡眠は、身体が休んでいても脳は働いていることから、呼吸・脈拍・血圧などが高くなる結果、勃起することがあるのです。
これが夜間勃起現象であり、朝方の目覚める直前までに勃起が認められたとき、朝立ちとなります。
したがって、朝立ちは夜間勃起現象の一部と考えられています。
しかし、朝立ちは毎朝起こるわけではないので、朝立ちが見られなくても過度に心配する必要はありません。
勃起と射精の仕組み(メカニズム)の違い
勃起と射精はどちらも性行為の中で行われるプロセスのため、両者のメカニズムは似ていると思うかもしれません。
しかし、勃起と射精はまったく別の仕組みによって引き起こされる現象です。
勃起が起きる際は、性的刺激や気持ちがリラックスしているときに働く「副交感神経」をたどって勃起に至ります。
その後、性行為時の性的興奮が高まることで今度は「交感神経」が優位になり、結果として射精に繋がります。
項目 | 勃起 | 射精 |
---|---|---|
定義 | 陰茎が硬くなること | 精液が放出されること |
トリガー | 性的刺激と副交感神経の活性化 | 性的興奮と交感神経の活性化 |
重要なポイント | 心身のリラックス | 適度な刺激と興奮 |
勃起に関する疾患4つ
ここまで勃起に関する知識やメカニズムなどを説明しましたが、勃起機能や陰茎の状態などが正常でない場合には、以下のような様々な疾患を引き起こす可能性があります。
勃起に関する疾患の例
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勃起は性行為と深く関連することから、上記のような疾患になると性行為に支障をきたし兼ねません。
思い当たる症状がある場合は、該当する項目をチェックしてみてください。
ED(勃起不全):勃起機能が低下し性行為が困難になる
ED(Erectile Dysfunction:勃起不全)とは、何らかの理由によって勃起機能が低下し、性行為に支障をきたす疾患です。
2015年に開催されたICSM(4th International Consultation on Sexual Medicine)という国際会議では、EDが以下のように定義されました。
満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または(and/or)維持できない状態が持続あるいは(or)再発すること
具体的には、以下の症状に当てはまっている方はEDのリスクがあるといえます。
EDの症状例
- 性的刺激を受けても陰茎が十分に硬くならない
- 陰茎の硬さが不十分で膣にうまく挿入できない
- 膣に挿入できても途中で抜けてしまう(中折れ)
上記のような症状が起きている方は、後述する適切なED治療が必要とされます。
持続勃起症:性的刺激なしで勃起が4時間以上続く
持続勃起症(Priapism:プリアピズム)とは、自分の意思や性欲と関係なく通常4時間以上の勃起状態が続く疾患です。
正常な勃起は、性的な想像を止めたり、性的刺激がなくなったりすれば元に戻りますが、持続勃起症では勃起が収まりません。
持続勃起症の症状には「動脈性持続勃起症」「静脈性持続勃起症」があります。
動脈性持続勃起症は、陰茎の海綿体の動脈が何らかの原因で破れ、過剰に血液が流れ続けます。
陰茎の硬さは不完全な状態で、痛みは伴いません。
静脈性持続勃起症は、陰茎の海綿体の血流が悪く、うっ血して起こります。
陰茎は硬く、完全勃起状態で痛みを伴うのが特徴です。
また、静脈性持続勃起症は放っておくと血流が止まるため、新鮮な酸素が送られず、発症から約6時間で陰茎の海綿体などの組織が壊死し始めます。
組織の損傷が激しいと、勃起機能を永続的に損なうこともあります。
慢性的な貧血を伴う鎌状赤血球症、血液のがんとも呼ばれる多発性骨髄腫、白血病などを発症している方は、陰茎の血流に影響を与えやすく、持続勃起症を発症するリスクが高いです。
持続勃起症は、5歳~10歳の男児や20代~50代の男性でよく見られる疾患です。
症状が悪化するとEDになる可能性が高まるので、持続勃起症の早期治療が必要です。
ペロニー病:勃起時に陰茎が曲がって痛みが生じる
ペロニー病(Peyronie's disease:陰茎硬化症/形成性陰茎硬化症)とは、陰茎の海綿体を囲む繊維性の白膜などが炎症を起こし、硬いしこりができる疾患です。
しこりは勃起したときに正常に伸びないため、しこりの部分から陰茎に大きな歪曲が生じ、性行為が困難または不可能になります。
さらに、勃起時には痛みを伴うこともあり、悪化するとEDの原因にもなるのです。
外傷でペロニー病を発症することがありますが、外傷がなくても発症することがあります。
外傷がない場合は、糖尿病や高血圧、タバコの喫煙などが発症に繋がる危険因子と考えられています。
放置するとEDになる可能性が高まるので、早期の治療が必要です。
カントン包茎:勃起時に陰茎が圧迫され痛みが生じる
カントン包茎とは、包茎の状態から包皮をむいて亀頭を露出させたとき、包皮が亀頭下部を締めつけてしまい、めくれた包皮が元に戻せなくなる状態です。
めくれた包皮が戻せなくなると、圧力が増して亀頭が腫れ、放置すると陰茎の組織が壊死し、激しい痛みを伴うことがあります。
カントン包茎を発症するのは、仮性包茎または真性包茎で包皮の環状切除術を受けていない男性です。
尿道へのカテーテル挿入といった医療上の処置のあと、子どもの陰茎を清潔にしたあとなど、包皮をめくったままにすることでカントン包茎になることもあります。
年代別|勃起しにくくなる原因
勃起に関する疾患の中でよく見られるのが、ED(勃起不全)です。
EDの原因は非常に複雑で、特定が難しいケースもあります。
ただし、年代によって生じやすいEDの種類があるのです。
年代 | EDの主な原因 |
---|---|
10代〜30代 | パートナーとの関係、性行為の苦手意識・トラウマなど |
40代〜50代以上 | 血管・神経機能の低下、男性ホルモン分泌量の減少など |
10代〜30代をはじめとした若年層は、性行為に不慣れなどの不安やストレスで勃起しにくくなるケースがあります。
精神的なストレスによって生じるEDを、心因性EDといいます。
40代〜50代以上でも、家庭や仕事での強いプレッシャーなどが原因で心因性EDを発症することもあるのです。
一方、身体機能の低下によって生じるEDを、器質性EDといいます。
勃起が起きるには、血流を陰茎まで届ける血管や、性的刺激のシグナルを伝達する神経が正常に機能しなければなりません。
こうした身体機能は、年齢とともに低下する傾向にあるため、40代〜50代以上と年齢を重ねるごとに器質性EDのリスクが高まるのです。
勃起機能のセルフチェック方法3選
EDが気になる方は、自分の勃起機能を調べてみましょう。
簡単にEDの可能性を探れるセルフチェックがいくつか存在するので紹介します。
勃起機能のセルフチェック方法3選
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ED危険度チェッカー(当クリニックオリジナル)
当クリニックでは、最速1分で勃起機能やEDの疑いがあるかどうかをセルフで診断できる「ED危険度チェッカー」を設置しています。
自身のED危険度を無料で簡単に確認できるので、セルフチェックで症状の把握をしてみましょう。
また、心因的・生活習慣・事故・手術など、様々な観点から最適な治療方法や予防方法をご案内しています。
「もしかしたらEDかも?」と思った方は、お気軽にご利用ください。
勃起の硬さスコア「EHS」
勃起の硬さスコア(Erection Hardness Score:EHS)とは、2007年にアメリカで開発された、EDかどうかを簡単にセフルチェックできる評価ツールです。
グレードは0~4の5段階で判定できます。
信頼性が高く、2009年には米国版を基に「勃起の硬さスコア(日本語版 EHS)」が開発されました。
EDの疑いがある多くの方にとって、勃起の硬さスコアは短くて使いやすく、魅力的とされています。
一つの質問で、男性は勃起の硬さを簡単に評価し、医師に報告が可能です。
勃起の硬さスコアは、「あなたは自分の勃起硬度をどのように評価しますか?」という質問に対して、以下のグレードで回答します。
勃起の硬さスコア(日本語版 EHS)
グレード | グレード0 | グレード1 | グレード2 | グレード3 | グレード4 |
---|---|---|---|---|---|
硬さのイメージ | こんにゃく | みかん | グレープフルーツ | りんご | |
陰茎の勃起状態 | 陰茎は大きくならない | 陰茎は大きくなるが、硬くはない | 陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない | 陰茎は挿入には十分硬いが、完全には硬くはない | 陰茎は完全に硬く、硬直している |
勃起の硬さスコア(日本語版 EHS)
グレード0 | 陰茎の勃起状態: 陰茎は大きくならない。 |
|
---|---|---|
グレード1 | こんにゃく | 陰茎の勃起状態: 陰茎は大きくなるが、硬くはない。 |
グレード2 | みかん | 陰茎の勃起状態: 陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない。 |
グレード3 | グレープフルーツ | 陰茎の勃起状態: 陰茎は挿入には十分硬いが、完全には硬くはない。 |
グレード4 | りんご | 陰茎の勃起状態: 陰茎は完全に硬く、硬直している。 |
※各グレードの硬さは、あくまでイメージです
※勃起の硬さスコア(日本語版 EHS)による結果は、あくまで目安です
グレード0~グレード2に該当すればEDの可能性が非常に高く、グレード3であっても満足な性行為に至れなければEDの疑いがあります。
国際勃起機能スコア「IIEF5」
国際勃起機能スコア(International Index of Erectile Function:IIEF)とは、EDのスクリーニング検査や治療効果判定などに使われています。
国際勃起機能スコアは、5つの質問に対して回答を行います。
過去6ヶ月の間で該当するものを選びましょう。
国際勃起機能スコア(IIEF5)
1.勃起してそれを維持する自信はどの程度ありましたか
- ・ 非常に低い(1点)
- ・ 低い (2点)
- ・ 中くらい (3点)
- ・ 高い (4点)
- ・ 非常に高い(5点)
2.性的刺激によって勃起したとき、どれくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか
- ・ ほとんど、または全くならなかった (1点)
- ・ たまになった(半分よりかなり低い頻度) (2点)
- ・ 時々なった(ほぼ半分の頻度) (3点)
- ・ しばしばなった(半分よりかなり高い頻度)(4点)
- ・ ほぼいつも、またはいつもなった (5点)
3.性交の際、挿入後にどれくらいの頻度で勃起を維持できましたか
- ・ ほとんど、または全く維持できなかった (1点)
- ・ たまに維持できた(半分よりかなり低い頻度) (2点)
- ・ 時々維持できた(ほぼ半分の頻度) (3点)
- ・ しばしば維持できた(半分よりかなり高い頻度)(4点)
- ・ ほぼいつも、またはいつも維持できた (5点)
4.性交の際、性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか
- ・ 極めて困難だった(1点)
- ・ とても困難だった(2点)
- ・ 困難だった (3点)
- ・ やや困難だった (4点)
- ・ 困難でなかった (5点)
5.性交を試みたとき、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか
- ・ ほとんど、または全く満足できなかった (1点)
- ・ たまに満足できた(半分よりかなり低い頻度) (2点)
- ・ 時々満足できた(ほぼ半分の頻度) (3点)
- ・ しばしば満足できた(半分よりかなり高い頻度)(4点)
- ・ ほぼいつも、またはいつも満足できた (5点)
国際勃起機能スコア(IIEF5)
1.勃起してそれを維持する自信はどの程度ありましたか
- ・ 非常に低い
(1点) - ・ 低い
(2点) - ・ 中くらい
(3点) - ・ 高い
(4点) - ・ 非常に高い
(5点)
2.性的刺激によって勃起したとき、どれくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか
- ・ ほとんど、または全くならなかった
(1点) - ・ たまになった(半分よりかなり低い頻度)
(2点) - ・ 時々なった(ほぼ半分の頻度)
(3点) - ・ しばしばなった(半分よりかなり高い頻度)
(4点) - ・ ほぼいつも、またはいつもなった
(5点)
3.性交の際、挿入後にどれくらいの頻度で勃起を維持できましたか
- ・ ほとんど、または全く維持できなかった
(1点) - ・ たまに維持できた(半分よりかなり低い頻度)
(2点) - ・ 時々維持できた(ほぼ半分の頻度)
(3点) - ・ しばしば維持できた(半分よりかなり高い頻度)
(4点) - ・ ほぼいつも、またはいつも維持できた
(5点)
4.性交の際、性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか
- ・ 極めて困難だった
(1点) - ・ とても困難だった
(2点) - ・ 困難だった
(3点) - ・ やや困難だった
(4点) - ・ 困難でなかった
(5点)
5.性交を試みたとき、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか
- ・ ほとんど、または全く満足できなかった
(1点) - ・ たまに満足できた(半分よりかなり低い頻度)
(2点) - ・ 時々満足できた(ほぼ半分の頻度)
(3点) - ・ しばしば満足できた(半分よりかなり高い頻度)
(4点) - ・ ほぼいつも、またはいつも満足できた
(5点)
結果は、回答したそれぞれの点数の合計点から導き出されます。
診断結果の内容は以下の通りです。
「IIEF5」重症度の分類
- 22点~25点 :正常
- 17点~21点 :軽度ED
- 12点~16点 :軽度ED~中等度ED
- 8点~11点 :中等度ED
- 5点~7点 :重度ED
※国際勃起機能スコア(IIEF5)による結果は、あくまで目安です
合計点が21点以下の方は、EDの疑いがあります。
気になる症状のある方は、一度医師に相談してみましょう。
勃起機能の低下時に用いられるED治療薬とその仕組み(メカニズム)
ED患者がED治療のために、まず始めに検討されることが多い方法が、ED治療薬の服用です。
以下に、日本国内でよく用いられているED治療薬をまとめました。
主なED治療薬の種類
- バイアグラ(ジェネリックあり)
- レビトラ(ジェネリックのみ)
- シアリス(ジェネリックあり)
※2021年10月以降、レビトラの製造・販売は中止されています
ED治療薬の中でもバイアグラは特に知名度が高いため、耳にしたことがある方も多いかもしれません。
即効性や高い勃起力が期待できるレビトラや、長い持続時間が特徴のシアリスなど、その特性は様々ですが、仕組み(メカニズム)は同じです。
ED患者のほとんどは、勃起を抑制する方向にコントロールする酵素のPDE5が強く働きすぎているため、勃起ができなかったり、勃起状態を満足に維持することができなかったりするのです。
バイアグラなどのED治療薬の有効成分は、PDE5の働きを阻害して勃起を促します。
EDの症状に悩んでいる方は、ED専門外来にかかるなどしてED治療薬を服用することを視野に入れましょう。
まとめ|勃起は陰茎への血液の流入によって生じる正常な生理現象
勃起とは、脳が受けた性的刺激をトリガーにして、陰茎に血液が流れ込み膨張に至る生理現象です。
正常に勃起が起きることで、膣への挿入など性的なコミュニケーションが可能となります。
しかし、様々な原因によって勃起が正常に起きなくなると、性行為に支障をきたすこととなります。
この状態がED(勃起不全)です。
バイアグラなどのED治療薬であれば、性行為前のタイミングに錠剤を服用するだけで手軽に勃起を促す効果が期待できます。
もし、自身がEDかもしれないと思ったら、ED専門外来にかかるなどして適切な治療を受けるのが賢明です。