クリニックコラム

女性の性機能障害とは?診断や治療方法・男性側ができること7選【医師監修】

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女性の性機能障害とは?診断や治療方法・男性側ができること7選【医師監修】

「パートナーの女性が性機能障害かもしれない」「男性側に何か問題があるのでは?」と不安に思う方もいるでしょう。

自身がED(勃起不全)に悩みつつも、同時にパートナーの女性も性機能障害に陥ってしまい、性行為がうまくいかないケースは案外多いのです。

今回は、男性が理解しておきたい女性の性機能障害(Female Sexual Dysfunction,= FSD)について詳しく解説します。

女性が性機能障害に陥る原因や診断・治療方法、改善に向けて男性側ができること7選も紹介するので、今後長くパートナーとの性生活を楽しむためにもぜひ参考にしてください。

※当クリニックでは、「女性の性機能障害」に関する治療を行っていません

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女性性機能障害の症状

女性性機能障害の症状について考える女性

女性の性機能障害は、男性のEDよりも複雑です。

男性のEDは、最終的には勃起するかどうかの問題に集約されることが少なくないため、ED治療薬も勃起力の改善を目標にしています。

一方で、女性性機能障害の症状は以下に示すように、多岐にわたります。

女性性機能障害の主な症状

  • 性欲の低下
  • 性感帯の刺激による興奮の低下
  • 膣液の分泌量の減少
  • 挿入時の痛み

女性は男性のように勃起が維持できれば問題ないという単純な話ではないため、改善には長い期間が必要となることも少なくありません。

女性の性機能障害はパートナー間の関係悪化に繋がりうる

男性のEDと同様に、女性側に性機能障害が生じている状態も性生活に支障をきたし、パートナー間の関係悪化に繋がる恐れがあります。

身体を重ねてもお互いに快感や幸福感を得られなければ性行為の満足度が低下し、場合によってはセックスレスに陥りかねません。

また、性機能障害が現れることにより精神的な苦痛が生じ、イライラしやすくなったり自己肯定感が低下したりする結果、お互いの関係を悪化させる要因となりえます。

このように、女性の性機能障害が発端となってパートナーとけんかの頻度が高くなるなど、生活の質が低下する恐れがあります。

女性の性機能障害を女性だけの問題として捉えるのではなく、男性も一緒になって考えていく必要があるのです。

男性側が女性の性機能障害の原因や対処法を正しく理解して、適切な接し方を心掛けることが重要だと認識しておいてください。

女性の性機能障害の原因や対処法については、以降で詳しく解説していきます。

女性の性機能障害の原因

ストレスを感じる女性

女性性機能障害の原因の根本的な部分は男性のEDと似ていて、様々な原因が複合して引き起こされるケースが多いです。

女性性機能障害の原因

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身体面と心理面の原因に大きく分類される点は、女性の性機能障害と男性のEDで共通しています。

以下では、各原因について詳しく解説するので、パートナーの女性がどの特徴に該当するのかチェックしながら読み進めてください。

生活習慣病などの身体疾患

生活習慣病などの身体疾患は、女性の性機能障害の原因となる可能性があります。

代表的なものとしては、動脈硬化糖尿病です。
これらの症状や疾患が女性の性機能障害を引き起こす明確なメカニズムはわかっていませんが、身体が健康でなければ性機能も正常に働かないことは容易に考えられます。

肥満メタボリックシンドロームの傾向がある女性は、性機能障害になりやすいでしょう。

また、女性ホルモンの減少も、女性性機能を低下させる身体的な原因の一つといえます。

慢性的な強いストレス

日常的に強いストレスを受けている場合も、女性の性機能障害を引き起こす可能性があります。

普段から不安を感じやすい、抑うつ状態に陥ることが多い女性などは、性機能障害になりやすいです。

また、経済的困難などで常に生活に不安を感じている状態も、性機能障害に繋がります。

人によってストレスの原因は様々なので、日常生活を振り返って主なストレス要因を洗い出すと原因が明らかになりやすいです。

医薬品の副作用

特定の医薬品の副作用によって、女性の性機能障害が引き起こされる場合もあります。

特に向精神薬やホルモン剤、心臓病関連の医薬品を服用している方は、その副作用によって性機能が低下する可能性があると考えられます。

ただし、治療のためにこれらの医薬品を服用している場合は安全を考慮し、自己判断での減薬や中止は避けてください。

男性のED(勃起不全)

女性の性機能障害に特有の原因として、男性のEDが挙げられます。

男性がEDで性行為時に勃起が生じないと、それを見て女性は「自分に魅力がないのかもしれない」と自信を失ってしまう可能性があるのです。

自信の喪失は心理的なストレスに繋がるため、結果として女性の性機能障害を引き起こす可能性が考えられます。

コミュニケーション不足

パートナーとのコミュニケーション不足が、女性の性機能障害を悪化させる恐れがあります。

女性の性機能障害に対する男性の無理解・無神経さは、女性にとって大きなストレスとなり、性機能障害を引き起こす原因となりうるでしょう。

また、女性は性行為の際に前戯(ぜんぎ)を大切にする傾向があります。
性行為前のムード作りが不足しリラックスしづらい状態だと、女性は性的興奮に至りにくいのです。

性行為が終わった後に優しくコミュニケーションを取る後戯(こうぎ)も、女性にとって大切なコミュニケーションの一つです。

男性はオルガズムに達すると、プロラクチンというホルモンが分泌されて性的興奮が一時的に収まるといわれています。
そのため、男性はつい後戯をおろそかにしがちですが、そのことが女性の性機能障害を引き起こしてしまう可能性があるのです。

性的トラウマの経験

女性がこれまでに経験した性的トラウマが、性機能障害を引き起こすケースもあります。

例えば、過去に恋人や家族などからレイプ性的虐待を受けた場合、その記憶が色濃く残ることで、性行為に対して消極的になってしまいかねません。

また、幼少期から性は汚いものである歪んだ価値観を植え付けられてきた女性も、大人になって性から距離を置くようになり、性機能障害に至る可能性があります。

女性性機能障害の診断方法

病院で診断を受ける女性

ここまでで説明してきた原因に当てはまる女性の方は性機能障害の可能性がありますが、正式な診断は医師の判断のもとで行われます。

女性性機能障害を診断してもらうには、性機能の専門医が在籍している病院やクリニックなどの医療機関を尋ねましょう。

以下に、女性性機能障害の具体的な診断方法を示しました。

女性性機能障害の主な診断方法

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当日にリラックスして受診できるように、診断の内容をあらかじめ確認しておきましょう。

問診で諸基準に該当するか確認する

女性性機能障害は医師による問診のうえ、主に以下の一部または複数に当てはまり、かつ女性が苦痛を感じる場合に診断が下ります。

女性性機能障害の主な診断基準

症状名 特徴
女性オルガズム障害 性的興奮は感じるが、オルガズムに達しにくい
性的関心・興奮障害 性的なことに関する関心が薄く、性的興奮を感じにくい
性器骨盤痛・挿入障害 膣周囲の筋肉の収縮や挿入時の痛みにより、挿入が困難になる
物質・医薬品誘発性性機能不全 何らかの医薬品の作用が原因で、性機能に異常をきたす

実際には、医師がより詳細な部分までヒアリングを行い、具体的な原因を探りながら女性性機能障害に該当するかどうかを総合的に判断します。

例えば、以下のように詳細な部分まで聞かれる可能性があります。

女性性機能障害の主な問診内容

  • パートナーとの関係
  • 交際歴
  • 普段のコミュニケーション
  • 性行為の悩み
  • 苦痛な状態が続いた期間

問診当日に情報を漏れなく伝えるためにも、あらかじめ情報を整理しておくとスムーズです。

内診で性器などに異常がないか確認する

挿入時に痛みが生じるなどの場合には、内診で膣などに感染などの異常が見られないかどうかを確認することがあります。

内診台に座り、医師は手袋を着用して膣周辺や膣内を手で触りながら状態を判断します。

個人差はあるものの大きな痛みは感じにくいため、過度に心配する必要はありません。

女性性機能障害の治療方法

運動中の女性

女性性機能障害を治療・対策するには、以下の方法が挙げられます。

女性性機能障害の治療方法

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女性性機能障害の原因が身体面であれば生活習慣の改善、心理面であれば心理カウンセリングといった具合に、原因によって治療方法は変わります。

あらかじめ正確な診断を受け、医師の指示に基づいて適切に治療に取り組みましょう。

生活習慣の改善

生活習慣が乱れて肥満や高血圧といった症状の自覚がある方は、食事・睡眠・運動など日々の生活を見直すことで女性性機能障害が改善に向かう可能性があります。

脂っこい食事をできるだけ避け、魚や野菜を中心に取り入れることで、肥満対策や血管の老化の抑制に繋がるでしょう。

適切な睡眠時間は個人差がありますが、一般的には最低でも7時間以上の睡眠を確保するのが良いとされています。

運動では、激しい運動をする必要はありませんが、軽い負荷を継続的に与えることが大切です。

1日30分以上・週2日〜3日のウォーキングから始め、慣れてきたら徐々に頻度を高めるのが挫折しないコツです。

原因となる薬剤の減量・中止

医薬品の副作用が原因で女性性機能障害を引き起こしている場合は、原因となる薬剤の減量や中止を行うことで改善に向かう可能性があります。

しかし、現在服用中の薬剤は何かしらの症状の治療のために使用しているはずなので、自己判断での減量や中止は避けましょう。

女性性機能障害の原因として薬剤が疑われる場合は、そのことを医師に伝え、服用量を変更しても良いかどうかを相談してください。

ホルモン補充療法

血中の女性ホルモン濃度が低いことが女性性機能障害を誘発していると考えられる場合には、ホルモン剤を体内に補充する方法が用いられるケースがあります。

女性ホルモンの補充により、膣の乾燥や萎縮を抑えて痛みの緩和が期待できます。

潤滑ゼリーの使用

挿入時の膣内の滑りを良くするために、潤滑ゼリーを用いることもあります。

対症療法的な措置ではあるものの、痛みの緩和が期待できるため選択肢の一つとして健闘してみると良いでしょう。

ただし、ワセリンをはじめとした油性の潤滑剤を膣に塗布すると炎症の原因となりかねません。

ドラッグストアなどで購入できる性行為用の潤滑ゼリーを用いましょう。
例えば、リューブゼリーやモイストケアジェルは、膣周辺の表面に塗布して使用できる手軽なタイプの潤滑ゼリーです。

上記で効果が見られなければ、性行為前にあらかじめ膣内をジェルで洗浄しておくインクリアなどを検討するのが良いでしょう。

心理カウンセリング

精神的ストレスによる心理面が女性性機能障害を引き起こしている場合は、心理カウンセリングが有効となる可能性があります。

心理カウンセリングの中でも、認知行動療法とマインドフルネスが女性性機能障害の改善に役立つと考えられます。

認知行動療法とは、生じた出来事に対する歪んだ捉え方(認知)を修正し、ストレスを感じやすい考え方を変えつつ、問題解決に繋がる行動に取り組む手法のことです。
物事に対して過度にネガティブになったり、強く悲観したりしやすい方は、認知行動療法でストレスを感じにくくなることが期待できます。

マインドフルネスとは、「今この瞬間」に意識を向けることで過去の失敗や未来への不安から心の距離を置き、ストレスを溜め込みにくくする手法です。

いずれの手法もトレーニングを重ねることで、ストレスに対する適切な向き合い方が身に付きやすくなります。

女性の性機能障害の改善に向けて男性側ができること7選

コミュニケーションを取る男女

ここまで、女性性機能障害の治療方法を解説しました。

一方で、男性が普段から女性に思いやりの気持ちを持って寄り添い、性機能障害の改善を促すことも大切です。

以下では、女性の性機能障害の改善に向けて男性側ができること7選を紹介します。

女性の性機能障害の改善に向けて男性側ができること7選

  1. 日頃から密なコミュニケーションを取る
  2. まずは自身のEDをオープンに伝える
  3. 女性の性機能障害に対する理解を深める
  4. パートナーを責めない
  5. 女性が悩んでいることをヒアリングする
  6. 丁寧な前戯を心掛ける
  7. 妻を「お母さん」と呼ばない

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男性の何気ない行動が女性を心理的に追い詰め、性機能障害の引き金となる場合もあります。

男女が協力して性機能障害を改善するためにも、男性側ができることを理解しておきましょう。

1.日頃から密なコミュニケーションを取る

男性と同様に、女性の性機能はメンタル面の影響を大きく受けるため、パートナー同士の日々のコミュニケーションを良好に行うことが大切です。

女性の性機能障害を女性だけの問題とせず、男性側も自分事として捉え、寄り添いや思いやりの心を持って接しましょう。

さらに、男性の勃起のしやすさに比べると、女性の膣液は分泌しにくく性行為の準備が整うまでに時間がかかります。

性行為前は前戯やボディタッチを増やすなど、女性の性的興奮を高めるための工夫を取り入れましょう。

挿入中は女性の膣内を傷つけないようにゆっくりと動き、性行為後もまったりと会話を楽しむ、キスやハグを通してパートナーに愛情を伝える時間を確保してみてください。

このように、日頃から密なコミュニケーションを心掛けることで、女性は性行為に対する恐怖心や抵抗感が緩和し、性機能障害の症状が改善に向かうかもしれません。

2.まずは自身のEDをオープンに伝える

男性がEDの場合、自身からEDの悩みをオープンにすることでパートナーの女性の気持ちも軽くなり、性機能障害が改善に向かいやすくなります。

性に関する内容はデリケートなため、カップル同士や夫婦関係であっても素直に打ち明けにくいケースもあるでしょう。

そこで、男性からEDを打ち明けることで、パートナーの女性も悩みを相談しやすくなり、治療に向けて前向きに取り組みやすくなるのです。

3.女性の性機能障害に対する理解を深める

男性が女性の性機能障害を100%理解することは難しいかもしれませんが、可能な限り理解に努めるだけでも女性にとっては安心感に繋がるものです。

適切な接し方や通院に対する考え方を知り、男性側から背中を押すことで、女性は我慢せず性機能障害の治療に取り組みやすくなります。

女性の味方である意思表示のためにも、パートナーの問題に対してどのように対処すればよいかを共に寄り添って考えてあげましょう。

4.パートナーを責めない

パートナーの女性が性機能障害であることを、女性の問題として押し付け責めてしまうと、状況は悪化します。

性機能障害は誰でも起こりうることです。
性行為が思うようにいかなくて不満を感じる男性もいるかもしれませんが、そういうときこそ思いやりの心を持って接しましょう。

まずはパートナーを責めないことを心掛けてみてください。

5.女性が悩んでいることをヒアリングする

男性は脳の仕組み上、他人に対して問題解決のためのアドバイスをしたがる傾向にありますが、まずはその気持ちをこらえて女性が悩んでいることをヒアリングしましょう。

一般的に、女性は「共感してもらいたい」欲求が男性よりも強い傾向にあります。

男性が女性の話を聞くことに徹底することで、女性は安心して自身の悩みを打ち明けられるようになり、適切な対処法の提案や良好なコミュニケーションも可能となるでしょう。

6.丁寧な前戯を心掛ける

多くの女性は、性行為前の前戯で気持ちを高めます。

女性は男性に性行為をリードしてもらうスタンスの方が多いため、男性側が意識的に前戯を行う必要があるのです。

ハグやキス、ボディタッチなど、会話でのコミュニケーションを念入りに行うことで、女性はリラックスでき、徐々に性的興奮を感じることで膣液が分泌してきます。

前戯が不十分だと、膣液の分泌が不足した状態で挿入することになります。
女性は痛みや恐怖を感じやすくなって、性機能障害に至ってしまう恐れがあるのです。

前戯によって男性側も性的興奮が高まり勃起に至るため、前戯は男女双方が性行為の準備を整える大切なステップと認識しましょう。

7.妻を「お母さん」と呼ばない

パートナーとの子どもができたことで、妻を「お母さん」と呼ぶようになる方もいますが、その習慣を辞めることで女性の性機能障害が改善に向かうケースがあります。

妻を「お母さん」と呼び続けると、女性の役割が母親であることを強く強調することとなり、女性の性欲の盛り上がりを阻害してしまう可能性があるのです。

夫が意識的に行動しないと、女性は「母親の時間」と「妻の時間」を分けられません。

また、妻を「お母さん」と呼ぶことで男性側も性欲が盛り下がり、「妻だけED」に陥ってしまうリスクが高まります。

子どもが留守で2人きりのときはせめて、男性は妻を下の名前で呼んであげましょう。

まとめ〜女性の性機能障害を改善し性生活を充実させるには男性の協力が必須〜

女性が性機能障害に陥ると、性欲がわかなかったり挿入時に痛みを感じたりして性行為がスムーズにいかなくなります。

原因としては、生活習慣の乱れなどによる身体機能の低下や、精神的なストレスなどが考えられます。

お互いの関係の良し悪しが影響することも多いため、女性性機能障害は女性側の問題だけではありません。

パートナーと今後も長く充実した性生活を送るためにも、今回紹介した対処法を実践しながら、お互いの性的な問題についてオープンに話せるような雰囲気作りを心掛けてみてください。

スタッフより

スタッフ

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