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勃起の仕組み(メカニズム)

監修:新橋ファーストクリニック 院長 市村 明

男性の陰茎(ペニス)が性的興奮や性的刺激で大きく硬くなる現象を勃起(ぼっき)といいます。
どのように勃起が起きるのか、そのメカニズムを解説します。
またED(勃起不全症)は、勃起のメカニズムに支障が起きたときに生じるのですが、バイアグラやレビトラやシアリスなどのED治療薬の有効成分が、どのように勃起の支障を取り除き、再び勃起させるのかをみていきましょう。

勃起のメカニズム

性的興奮や性的刺激は、視覚、触覚、聴覚、味覚、嗅覚の5感で受けます。
5感で受けた性的興奮や性的刺激の情報は、脳に伝えられます。

性的興奮や性的刺激を受けた脳は、性交を欲します。それが性欲です。
脳は性欲の反応として勃起の命令を出します。
脳からの勃起命令は、「脳→脊髄→勃起神経→陰茎」の順に伝わります。
つまり「脳と陰茎」は「脊髄と勃起神経でつながっている」といえます。

陰茎が脳からの勃起命令を受け取ると、陰茎付近にある平滑筋が緩みます。

陰茎は海綿体という、スポンジ状の器官でできています。
ビニールで包んだスポンジに水が溜まると大きく硬くなるように、海綿体に血液が溜まると大きく硬くなります。
非勃起状態のとき、陰茎海綿体につながる血管は、平滑筋という筋肉などによって縮まった状態にあるので陰茎に血液がほとんど流れません。
脳から勃起神経に勃起の命令が伝わると、平滑筋が緩んだりして(弛緩したりして)血管が広がり、大量の血液が陰茎海綿体に流入し、陰茎は「パンパン状態」になります。これが勃起です。

この①~④の段階のどこかに問題がある場合に、十分な勃起が得られません。

少しでも気になる方はまずはEDセルフチェックを行ってみる事をお勧めします。

ED治療薬の作用

ED治療薬にはバイアグラ、レビトラ、シアリスなどがあります。
それぞれの有効成分はシルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)といいます。
これらの有効成分は勃起に支障が起きたときに、勃起のメカニズムを回復させます。

PDE-5という酵素が勃起を阻害している

勃起は、普段は発生せず、性的興奮が起きたときのみ発生します。
体内に「PDE-5」という酵素があるのですが、この酵素は勃起を阻害する効果があります。
つまり性的興奮がしずまったとき、酵素PDE-5が働いて勃起を終了させるのです。
そして普段の生活を送っているときも、酵素PDE-5が働いているので勃起しません。
酵素PDE-5が働いている状態のことを「酵素PDE-5が優勢にある」といいます。

ところが陰茎に脳からの勃起命令が届いたときだけ、酵素PDE-5が働かなくなり、それで勃起します。この状態のことを「酵素PDE-5が劣勢にある」といいます。
性的興奮が起きているにもかかわらず、酵素PDE-5が優勢のまま(勃起が起きにくい状態のまま)になってしまうことがEDの原因となる場合もあります。

3種類の有効成分すべてが酵素PDE-5を阻害して劣勢にする

3種類のED治療薬の有効成分であるシルデナフィル(バイアグラ)とバルデナフィル(レビトラ)とタダラフィル(シアリス)は、いずれも酵素PDE-5の働きを阻害する効果があります。
酵素PDE-5を劣勢にするので、性的興奮によって勃起が起こりやすくなるのです。
ただバイアグラなどのED治療薬には、性的興奮を引き起こす効果はありません。
以上のことをまとめると、勃起とED治療薬には次のような関係があります。

通常
(性的興奮なし)

脳からの勃起命令なし→酵素PDE-5が優勢→勃起していない

正常勃起
(性的興奮発生

脳からの勃起命令→陰茎に届く→酵素PDE-5が劣勢になる→勃起する

EDの患者様

脳からの勃起命令→陰茎に届く→何らかの原因で酵素PDE-5が劣勢にならない→勃起しない

ED治療薬を飲む

脳からの勃起命令→陰茎に届く→有効成分が酵素PDE-5を劣勢にする→勃起が起こりやすくなる

動脈硬化などの血管の異常でEDが発症することもある

EDは、ストレスなどのメンタルの不調によって起こることもありますが、動脈硬化などの血管の異常で発症することがあります。

EDは「陰茎に血液が十分に流れてこない」症状なので、血液を流す血管に支障が起きると勃起しなくなるのです。

動脈硬化が原因でEDを発症している場合は、動脈硬化の治療に取り組む必要があります。
ED治療薬に動脈硬化を改善する効果がある、とする研究結果もありますが、動脈硬化を治す目的でED治療薬を飲むことはできません。

動脈硬化は重大な心臓病に進展することもあるので、動脈硬化によってEDが起きている方は、動脈硬化に特化した治療に取り組む必要があります。

また糖尿病の患者様も、糖尿病自体が血管を硬くしたり、神経の状態を悪くするため、結果としてEDを起こしやすいといわれています。

勃起の硬さについて知る

ED治療薬の効果を比較する上で自己診断型の「勃起の硬さスコア(勃起硬度測定評価EHS: Erection Hardness Score)」というものを用いることでEDの簡単な診断や治療効果をみる基準として分かりやすく判断できます。

勃起の硬さスコア(日本語版EHS)

勃起の硬さスコアは米国で開発された勃起の硬さ評価スコアです。
これは
0~4までの5つのスコアで硬さのグレードを判定
するもので、EDの簡単な診断や治療効果をみる基準として分かりやすい指標になります。2009年に米国版をもとに開発されたのが日本語版EHS「勃起の硬さスコア」です。

EHS「勃起の硬さスケール」

※EHS日本語版における硬さイメージ
※EHS日本語版の結果はあくまでもEDの疑いの目安です。

グレード0 陰茎は大きくならない。
グレード1 こんにゃく 陰茎は大きくなるが、硬くはない。
グレード2 みかん 陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない。
グレード3 グレープフルーツ 陰茎は挿入には十分硬いが、完全には硬くはない。
グレード4 りんご 陰茎は完全に硬く、硬直している。

勃起の硬さスコアは「あなたは自分の勃起硬度をどのように評価しますか?」という質問に対して、グレードで回答します。
回答のグレードが0~2に該当する場合、EDの可能性が非常に高く、グレード3であっても満足な性交に支障があればEDの疑いの対象となります。

勃起の硬さを目安にEDの疑いがある方はEDセルフチェックで、より詳しくED診断ができます。

EDセルフチェック