デスクワークで1日中椅子に座っていることが多い方はED(勃起不全)にご注意ください。
デスクワーク中心の仕事(=長時間座り続ける仕事)をしている方は、EDになりやすいと言われています。
今回は、デスクワークの方がEDになりやすい理由と対策について解説します。
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座り過ぎがEDを招く
デスクワーク中心の仕事をしている方は、長時間座り続けながら仕事をしていることになります。
長時間座り続けると、陰茎周辺の血管が圧迫されEDになる可能性が高くなると言われています。
とある研究では、1日の座位時間(座っている時間)が「5時間未満」の方に比べ「9時間以上」の方は、EDの発症リスクが約85%も高くなることが分かっています。
極端に言えば、座り過ぎがEDを招く可能性があるのです。
デスクワークでEDになる原因
デスクワークでEDになる原因は、長時間座り続けることで陰茎周辺の血管が圧迫され、血行不良になるからだけではありません。
腰痛や運動不足によってもEDになる可能性があります。
運動不足は、様々な問題を引き起こし、結果的にEDに繋がります。
デスクワークでEDになる原因は、以下の通りです。
デスクワークでEDになる原因
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腰痛による神経障害
腰痛によってEDが引き起こされることがあります。
腰痛は、特にデスクワークの方に多いとされており、デスクに向かって椅子に座っている時の姿勢に問題があると言われています。
デスクワークで長時間椅子に座っていると、最初にどんなに正しい姿勢でも、だんだん崩れていってしまいます。
姿勢に気を付けていても、体を楽にしようとして無意識のうちに背中や首が曲がって前傾姿勢になってしまうのです。
このように、猫背状態になってしまうと、腰の筋肉や靭帯に大きく負担がかかってしまい、腰痛へと発展してしまいます。
そもそも、座ること自体が腰への大きな負担になっています。
座っている時は、足が楽になりますが、立っている時よりも腰に負担がかかるのです。
腰への負担は、立っている時より座っている時の方が約1.4倍も負担がかかっていると言われています。
さらに、長時間動かずに座っていると体内の血流が滞り、腰の筋肉が凝り固まってしまいます。
このような血行不良による筋肉の凝り固まりも腰痛の原因になります。
勃起とは、脳が性的興奮や性的刺激を感じた際に、勃起命令を脊髄の神経を通って陰茎に伝え、陰茎海綿体に大量の血液が送られることで生じる現象です。
しかし、腰痛によって脊髄の神経に損傷が起こると、勃起命令が陰茎まで伝わらなくなるため、勃起ができなくなります。
腰痛による神経障害の結果、EDは引き起こされるのです。
運動不足による肥満
肥満はEDの発症リスクを高めることが分かっています。
デスクワーク中心の生活を送っていると、食事制限をしても肥満になりやすい傾向があります。
近年では、食べ過ぎによって肥満になる方よりも運動不足によって肥満になる方のほうが増加していると言われています。
「食べ過ぎ」による肥満も問題ですが、それ以上に「運動不足」による肥満はさらに深刻なのです。
運動不足の方は、日常の消費エネルギーが少ないので、平均的な摂取カロリーでも過剰となり、肥満になりやすいのです。
さらに、肥満は糖尿病を招きます。
糖尿病もEDの大きな危険因子(リスクファクター)として知られています。
運動不足によって肥満や糖尿病を招くとEDに繋がるのです。
運動不足による筋力の低下
日常のデスクワークによって、腰から下の筋肉をほとんど使わない生活が続くと、勃起力に関係する筋力が低下していきます。
特に、骨盤底筋やその周りの筋肉は勃起力に大きく関係しています。
骨盤底筋の筋力が衰えると、陰茎海綿体に血液をとどめにくくなるので、勃起しづらく、勃起してもすぐに萎えてしまうようになります。
とある研究では、ED患者は健常者に比べ、骨盤底筋を収縮させる力が衰えていることが分かっています。
運動不足による骨盤底筋などの筋力の低下はEDに繋がるのです。
運動不足による血流量の低下
運動不足は、筋力の低下だけでなく、血流量の低下も招きます。
筋力が低下していると血液を送り出す力が不足してしまうため、血行不良に陥りやすくなってしまいます。
血行不良によって、陰茎への血流量が低下するとEDに直結します。
また、単純に長時間座り続けることで、陰茎周辺の血管が圧迫されることでも、EDになる可能性が高くなります。
さらに、運動不足による肥満も血流量の低下に影響してきます。
肥満の影響によって血液中の脂肪(血中脂質)が増え、血管内に脂肪が蓄積してしまうと動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化が進行すると血管自体が細くなってしまいます。
陰茎に繋がる血管が細くなってしまうと、陰茎海綿体への血流量が低下したり、血液を送り込めなくなってしまい、勃起力が低下してしまうのです。
結果的にEDに繋がりやすくなります。
運動不足による男性ホルモンの低下
男性ホルモンの低下はEDに繋がります。
勃起などの男性機能に大きく関係している男性ホルモンの一種である「テストステロン」は筋肉を使用することで分泌量が増えます。
しかし、長時間座ったまま動かないデスクワークでは、運動不足によって筋肉が使われないので、一日のテストステロンの分泌量が減少してしまいます。
テストステロンは、加齢によっても減少するので、デスクワーク中心の仕事を長く続ければ続けるほど、運動不足とあいまって、EDの発症リスクが高まります。
デスクワークでもEDを回避する方法
デスクワーク中心の仕事をしている方でもEDを回避する方法はあります。
以下の様な対策を日常的に取り入れることで、ある程度腰痛や運動不足による問題を解決できるでしょう。
EDを回避する方法
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適度に椅子から立ち上がる
デスクワークで長時間座り続けることで生じる腰痛や運動不足を解消するため、1時間に1回程度は椅子から立ち上がり、軽い散歩でもしましょう。
散歩に行くのが難しければ、その場に立ち上がり、軽い背伸びだけでもしましょう。
トイレに行くでも良いでしょうし、外の空気を吸いに行くでも良いので、とにかく長時間同じ姿勢が続く状態を回避することが大切です。
特に腰痛は、座った姿勢が続くことで腰への負担が大きくなり、引き起こされるので、負担を軽減するため、たまに立った状態で動くことを意識してください。
椅子に座ったまま足を上げる
背筋をまっすぐに伸ばし、椅子に腰深くかけた状態で両足を宙に浮かせることで、骨盤底筋を鍛えることが可能です。
両足を上げるのが辛い場合は、片足づつ交互に上げる動作でも構いません。
デスクに手がついた状態でも良いので、お尻の穴を引き締めつつ、太ももまで浮かせるように意識することで、仕事中でも無理なく自然に鍛えることができます。
座りながらできる筋トレなので、ちょっとした時間や休憩時間にやってみましょう。
椅子をバランスボールに変える
デスクワークでEDを回避するために、自分の席の椅子をバランスボールに取り換えるという方法があります。
椅子と違ってただ座るだけでは姿勢が安定しないので、姿勢を安定させるための体幹トレーニングが可能です。
インナーマッスルや腰周りの筋肉を鍛えることができるので、腰痛対策にも運動不足解消にも役立ちます。
実際に、健康のためにバランスボールをオフィスで椅子代わりに使用している会社もあるようです。
会社のルールや職場環境などによるとは思いますが、可能であれば一度挑戦してみることをおすすめします。
スタンディングデスクを使う
デスクワークで長時間座り続ける問題は、スタンディングデスクで解消できます。
腰への負担や運動不足を完全に解消することはできませんが、長時間座り続けるよりは効果的です。
1時間ごとに椅子から立ち上がったり、運動ができない環境でも現実的な解決策かもしれません。
ただし、長時間立ち続けることも腰への負担が大きくなるので、注意が必要です。
普通のデスクとスタンディングデスクを1日の中で交互に使い分け、姿勢が変えられるように立ったり座ったりを選べると良いでしょう。
こちらも会社のルールや職場環境にもよると思いますが、可能であれば取り入れたい対策の一つです。
休憩時間にスクワットをする
単純に、休憩時間中に運動不足を解消するため、どこでもできるスクワットなどの筋トレを行うこともEDの予防に繋がります。
スクワットは、「筋トレの王道」と呼ばれるほど、誰でも簡単に下半身周りの大きな筋肉を鍛えられる筋トレ方法です。
特に、ワイドスクワットであれば、下半身周りの筋肉を効率的に鍛えることができるので、おすすめです。
運動不足解消だけでなく、間接的に勃起力に関係する骨盤底筋の強化にも繋がります。
ちょっとしたスペースがあれば行えるので、仕事中に誰かに見られるのが恥ずかしいという方は、トイレの個室などでサクッとやってみましょう。
まとめ~デスクワーク以外の人もご注意を~
本来人間は、体を動かすように作られており、座り続ける生活は想定されていません。
デスクワークに限らず、長時間座り過ぎることによってEDを招く可能性があります。
例えば、長距離トラックドライバーなど長時間車の運転が必要な仕事に従事している方は、同じように座り続け、運動不足に陥ることになるので、注意が必要です。
動かなくても生活できるようになっている時代だからこそ、自ら体を動かす努力は怠らないようにすることが大切です。
デスクワークがEDを招くのではなく、座り過ぎと運動不足がEDを招くということを覚えておきましょう。
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