皆さんは、コックリング(ペニスリング)という道具をご存知でしょうか。
コックリングは、勃起時間を長くしたり、性的快感を増幅させることなどを目的に使われる、いわゆる「性具」です。
しかし、ED治療を専門にしている当クリニックとしては、コックリングは危険と言わざるを得ません。
陰茎(ペニス)が壊死する可能性があるからです。
今回は、コックリングの効果やメリットについて説明した上で、その危険性についても解説します。
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コックリング(ペニスリング)とは?
コックリング(ペニスリング)とは、男性の陰茎に装着する性具のことです。
性具である一方、男性器のアクセサリーとしても使用されます。
主に陰茎の根元部分に装着することが多く、陰茎の血流を遅くし、勃起時間を長くする目的で使用されます。
勃起時間を長くすることで、性行為中の中折れの防止や長時間の性行為が可能になります。
コックリングは、勃起力に衰えを感じる方や性的快楽をアップさせたい方などが使用するものです。
素材や目的別にデザインが異なりますが、シリコンや金属で作られた「輪状」の物が一般的です。
コックリングの歴史は古く、今から約800年以上も昔、中国の宋時代(西暦1200年頃)では、「ヤギのまつ毛」でコックリングが作られていたと言われています。
コックリングの種類
コックリングには、素材や目的別に様々な種類があります。
コックリングの素材は様々で、シリコン製やゴム製、ナイロン製などの軟質なリングから金属製やプラスチック製などの硬質なリングもあります。
デザイン性のあるコックリングは、性行為の際に女性器(クリトリスや膣など)や肛門を刺激するものがついていたりします。
コックリングの種類
- シリコンリング
- メタルリング
- グランスリング
- BDSMボンデージレザーリング
- ボールリング
- カラーリング
- デザインリング
- etc...
コックリングの装着方法
コックリングは、基本的には陰茎の根元部分に装着するものですが、亀頭部分や陰嚢部分にも装着することができます。
陰茎のどの部位に装着するかで、期待できる効果が異なるのです。
コックリングを装着する部位は、以下の通りです。
コックリングを装着する部位
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亀頭部分
コックリングを亀頭のカリ首に装着することで、「亀頭増大効果」が期待できます。
ただし、陰茎全体の血流を止める効果は薄いので、勃起力の向上や勃起時間の持続効果はあまり期待できません。
亀頭部分に装着するタイプのコックリングは、デザイン性が高いものが多く、アクセサリーとして装着したい方向けでもあります。
陰嚢部分
コックリングを陰茎と陰嚢を巻き込むような形で装着することで、「射精感の向上」が期待できます。
陰嚢部分に装着するため、「睾丸カフ」と呼ばれることもあります。
射精感の向上とは、射精したときの気持ちよさを向上させることです。
射精時間が長くなり、より射精時の快感が長続きする効果も期待できるとされています。
ただし、陰嚢部分への装着は、最も負荷が掛かりやすい装着方法なので、強い痛みを感じる場合は注意が必要です。
また、装着後、痛みが継続するようなら装着方法を変えるか、装着はあきらめたほうが良いでしょう。
陰茎の根元部分
コックリングを陰茎の根元に装着することで、「勃起力の向上」や「中折れ防止」が期待できます。
コックリングの基本的な装着方法として知られています。
勃起力を向上させたい方や勃起状態を長時間キープさせたい方は、陰茎の根元部分に装着することになるでしょう。
コックリング装着時の注意点
コックリングは、使用方法や装着方法を間違えると取り返しのつかないリスクを孕んでいます。
コックリングを装着する際には、以下の点を注意しましょう。
コックリング装着時の注意点
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装着時間は30分以内
コックリングは、陰茎の血流を強制的に止めることになるので、長時間の使用は避けましょう。
「鬱血」状態が長時間続くと、最悪陰茎が「壊死(腐る)」してしまいます。
そのため、コックリングの装着時間は、長くても30分以内にしましょう。
また、時間内であっても陰茎に痛みや不快感を覚えたり、冷たくなったと感じたらコックリングは外しましょう。
他にも、コックリングを装着したまま30分以上放置したり、うっかり寝てしまわないように注意しましょう。
また、お酒(アルコール)を飲むと眠たくなりやすくなるので、コックリングを使用するときは控えたほうが良いでしょう。
自慰行為(マスターベーション)や性行為の後は、必ずコックリングはすぐに外すようにしましょう。
装着の際は、取り外しやすいようにローションと共に使用すると良いようです。
サイズが合ったものを選ぶ
基本的に、コックリングには、「S」「M」「L」などのサイズがあります。
様々なサイズを装着してみて、締め過ぎず、緩過ぎない自分に合ったコックリングを選びましょう。
コックリングのサイズが小さいと、締めつけがきつくなり、痛みや陰茎の損傷に繋がります。
逆に、サイズが大きいと全く効果を得ることができなくなってしまいます。
コックリング以外で代用してはいけない
コックリングの代わりに輪ゴムや紐などを使用する方がいます。
しかし、輪ゴムや紐で代用すると、予想以上に強力な負荷がかかったり、外せなくなって陰茎を損傷してしまう危険性があります。
コックリングの代用は危険性が高いので、絶対にやめましょう。
コックリングのメリット
コックリングを装着することで、性行為で悩みを抱える男性には嬉しい、様々な効果を得ることができます。
コックリングのメリットは、以下の通りです。
コックリングのメリット
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勃起の持続力がアップする
コックリングを装着すると、陰茎内の海綿体に流れた血液が止められ、陰茎内に留まりやすくなります。
血流を止めることで、勃起状態を長時間持続させることが可能になります。
性行為中に中折れするといったトラブルを防止することが期待できるのです。
また、加齢などによって衰えた勃起力の向上を取り戻せる可能性があります。
亀頭のサイズがアップする
コックリングを亀頭のカリ首に装着すると、勃起時に亀頭のサイズを大きくさせることができます。
亀頭部分に流れ込んだ血液がコックリングによってキープされ、パンパンに膨らみ普段よりも大きくなることが期待できます。
単純なサイズアップで男性としての自信がついたり、亀頭のカリ高にも役立つので、女性を喜ばせられる可能性が高くなります。
女性への刺激がアップする
コックリングには、女性器(クリトリスや膣など)を刺激し、性的快楽を増幅させるためにバイブレーターがついているものがあります。
コックリングは、陰茎の根元部分や亀頭部分、陰茎の中間部分などに装着することもできます。
コックリングの装着方法によって、性的刺激による女性の感度を高めることができます。
より刺激的な性行為がしたいというカップルには特にメリットのある性具でしょう。
早漏を改善できる可能性がある
コックリングを装着している間だけ、早漏を改善できる可能性があります。
コックリングを装着すると陰茎が「鬱血」状態になるため、陰茎の感覚が鈍くなる傾向があります。
感覚の鈍化によって絶頂(オーガズム)に達しにくくなるので、早漏で悩んでいる方には有効な手段と言えるかもしれません。
また、射精までの時間をコントロールしたいという方にも向いています。
包茎を改善できる可能性がある
コックリングを亀頭のカリ首に装着することで、包茎を改善できる可能性があります。
あくまでコックリングを装着している間の一時的な作用ですが、カリ高にすることで、「仮性包茎」なら改善できるかもしれません。
軽度の仮性包茎であれば、亀頭をコックリングでカリ高にすることで、勃起時でもしっかりと包皮が剥けた状態で露出することが出来るようになります。
また、性行為の途中で萎えてしまって、包皮が元に戻るということがありません。
コックリングを装着しているだけで、包皮の剥き癖がつくことがあるので、包茎を改善できる可能性があると言えるでしょう。
コックリングのデメリット
コックリングは使用方法を守って正しく使用しても、トラブルを引き起こすことがあります。
なぜなら、コックリングは、陰茎を締め付け、血流を強制的に止める道具だからです。
最悪、陰茎を失う危険性を孕んでいます。
コックリングのデメリット
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陰茎が壊死する可能性がある
コックリングの使用方法を誤り、サイズが合わなかったり、長時間の装着すると陰茎が鬱血し、損傷する可能性があります。
結果として、陰茎が壊死するかもしれないのです。
陰茎が壊死してしまうと、陰茎を部分的、もしくは全て切断しなくてはいけなくなります。
陰茎絞扼症や持続勃起症を引き起こす可能性がある
また、コックリングを正しく使用しても「陰茎絞扼症」や「持続勃起症(Priapism:プリアピズム)」を引き起こす可能性があります。
陰茎絞扼症とは、陰茎を断続的に絞めつけることによって陰茎が鬱血したり、損傷してしまう疾患のことです。
鬱血すると血流が滞るので、酸素や栄養が運ばれず、放置すると細胞が死滅し、壊死する可能性があります。
場合によっては陰茎の組織が不可逆的に損傷してしまいます。
持続勃起症とは、自分の意思や性欲と関係なく勃起状態が持続してしまう疾患のことです。
持続勃起症も放置すると陰茎の壊死に繋がります。
他にも、これらの疾患は、陰茎の血管を損傷させ、EDを招く危険性もあります。
コックリングを使用したからといって、陰茎が必ず壊死するわけではありませんが、そのリスクがあるということは覚えておきましょう。
逆行性射精を引き起こす可能性がある
コックリングの締め付けが過度に強すぎると、射精時に精子の出口が無くなり、「逆行性射精」という疾患を引き起こす可能性があります。
逆行性射精とは、射精時に閉じてあるはずの内尿道口が開いたままになってしまい、精液が膀胱のほうに流れてしまい、精液が出てこない疾患のことです。
痛みは特になく、健康を害するわけではありませんが、射精した感覚があるのに精液が出てこないので、男性不妊の原因になることがあります。
一度、逆行性射精になってしまうと、治療に時間がかかってしまいます。
コックリングによる陰茎絞扼症の症例
コックリングを使うと「陰茎が壊死する可能性がある」と指摘するのは、過去の症例にエビデンスがあるからです。
実際に、コックリングによって、陰茎が壊死した症例をご紹介します。
コックリングによる陰茎絞扼症の症例
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静岡済生会総合病院泌尿器科の報告
静岡済生会総合病院泌尿器科は、2015年に「コックリングによる陰茎絞扼症の一例」という論文を著しています。
この論文内では、コックリングによって陰茎絞扼症が引き起こされた症例を紹介しています。
コックリングが陰茎絞扼症を引き起こしてしまうことが分かります。
富山医科薬科大学医学部泌尿器科学教室の報告
富山医科薬科大学医学部泌尿器科学教室は、1993年に「金属リングによる陰茎絞扼症の1例」という論文を著しています。
この論文は、コックリングの使用による症例を報告したものではなく、陰茎用ではない金属製のリングの使用によって引き起こされた事故について記載されています。
しかし、陰茎絞扼症に至る原因はコックリングと変わらないので、症例として記載しておきます。
1992年11月9日に81歳の男性が、いたずらで杖についている金属製のリングを自分の陰茎に嵌めてしまい、陰茎絞扼症を引き起こしたことが記載されています。
治療は成功したものの、結果的に陰茎の一部が壊死したり、損傷部位が潰瘍に変化してしまったそうです。
昭和大学医学部泌尿器科学教室の報告
昭和大学医学部泌尿器科学教室は、1988年に「陰茎絞扼症の1例」という論文を著しています。
こちらもコックリングの使用による症例を報告したものではなく、陰茎用ではない金属製のリングの使用によって引き起こされた事故について記載されています。
上記の「富山医科薬科大学医学部泌尿器科学教室の報告」と同様に、症例として記載しておきます。
1985年3月15日に32歳の男性が、興味本位で鋼鉄管を陰茎に嵌めて遊んでいたところ、抜けなくなった事故について記載されています。
結果的に陰茎絞扼症を引き起こしてしまったそうです。
この症例の場合は、幸い陰茎の損傷や壊死には至りませんでしたが、そうなっていても不思議ではありませんでした。
まとめ~コックリングは使用しないで!~
コックリングの装着方法やメリットについても解説しましたが、当クリニックでは、コックリングの使用は推奨しておりません。
なぜなら、コックリングは、日本国内で正式に認められている医療器具や治療器具ではないからです。
ED患者を長年診察している当クリニックとしては、患者様から「コックリングを使っても大丈夫?」と相談された場合、「使わないほうが良いでしょう。陰茎が壊死する可能性がゼロではないからです」と答えます。
当然ですが、コックリングを製造、販売、購入、使用することは違法ではありません。
しかし、コックリングは、装着方法や使い方を間違えると危険な道具だということは明確に分かっています。
コックリングを使用することで勃起時間が延長される傾向はあるようですが、具体的な延長時間については明らかになっていません。
また、陰茎をガチガチの勃起状態でキープしやすくなりますが、これは大変危険な行為なのです。
コックリングを使用すると陰茎への血流が強制的に止められ、壊死する可能性が高まります。
壊死してしまうと、最悪陰茎を切断することになります。
当クリニックでは、コックリングを使用して得られる効果に対して、リスク(壊死などの危険性)が高すぎると考えています。
したがって、どれだけ控えめに見積もっても「使わないほうが良い」と言えるでしょう。
スタッフより
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