プラセンタ注射は、女性が美容目的で受けるものと認識している方が多いのではないでしょうか?
しかし、プラセンタ注射を男性更年期障害の治療に使用することがあります。
今回は、プラセンタや男性更年期障害について説明した上で、プラセンタ注射がどのように男性更年期障害に効果を発揮するのかについて解説いたします。
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プラセンタとは?
プラセンタとは、「胎盤」のことです。
胎盤は、胎児に酸素や栄養を与え、約280日間で1個の受精卵から人間にまで成長させる驚異的な働きを持つ器官です。
さらに、成長に欠かせないホルモンや免疫を胎児に与えるのも胎盤の役割です。
そのため、各種栄養素が胎盤に集中し、蓄えられていることが知られています。
出産後、胎盤は役割を終えますが、人間の生命の成長を支えてきた事実は変わらないので、出産後の胎盤も栄養満点なのです。
動物のなかには、出産を終えたメスが、排出された自分の胎盤を食べて栄養補給することもあるくらいです。
人間の女性の胎盤から作られるプラセンタ製品は、「ヒト胎盤エキス(プラセンタ)」や「ヒトプラセンタ」などと呼ばれ、主に医療の場で使用されます。
また、馬や豚、羊の胎盤を使ったプラセンタ製品もあり、こちらは美容目的でサプリメントなどに使われることが多くなっています。
他にも、魚の卵を包む卵巣膜を使用した「海洋性プラセンタ」や植物の胎座と呼ばれる組織を使用した「植物性プラセンタ」といったプラセンタ製品もあります。
プラセンタに含まれている成分
プラセンタは、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどの豊富な栄養素が含まれている魅力的な物質です。
プラセンタに含まれている成分には、以下の様な栄養素が含まれています。
プラセンタに含まれている成分
- アミノ酸:ロイシン、リジン、バリン、スレオニン、イソロイシン、グリシン、アラニン、アルギニンなど
- ビタミン:ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシンなど
- ミネラル:カルシウム、ナトリウム、カリウム、リン、マグネシウム、亜鉛、鉄など
- タンパク質:アルブミン、グロブリンなど
- 脂質:コレステロール、ホスファチジン酸、ラウリン酸、バルミチン酸など
- 糖質:グルコース、ガラクトース酸、ショ糖など
- 酵素:アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、ヒアルロニターゼ、アデノシン三リン酸など
- 核酸:DNA、RNA、代謝産物など
- etc...
これだけの成分を一度に摂ることができる食材や物質は、そうそうあるものではありません
「何でも入っていること」がプラセンタの特徴や魅力であり、パワーの源と言えるでしょう。
プラセンタ注射に使われる薬剤
日本国内で、プラセンタの注射薬として使用されるのは、株式会社日本生物製剤の「ラエンネック」とメルスモン製薬株式会社の「メルスモン」です。
どちらも、ヒト胎盤(プラセンタ)由来成分が使用されています。
ちなみに、これらのヒト胎盤(プラセンタ)由来成分のプラセンタ注射を行った方は、2006年10月10日から厚生労働省の指示により、安全性が確認されるまで、当分の間は献血ができなくなるので、ご注意ください。
ラエンネック
ラエンネックは、株式会社日本生物製剤が製造販売している、慢性肝疾患における肝機能の改善のための医薬品です。
元々、美容や更年期障害の改善目的で開発されたわけではありません。
アンチエイジングなどの美容効果が確認されたので、ラエンネックが使われるようになりました。
ラエンネックは、ガラス製の小瓶(アンプル)に入った液体で、皮下注射や筋肉内注射で投与します。
副作用としては、注射した箇所の疼痛や硬結、過敏症(発疹、発熱、掻痒感など)、女性型乳房などを引き起こす可能性があります。
医薬品情報
商品名 | ラエンネック(LAENNNEC) |
---|---|
製造販売元 | 株式会社日本生物製剤 |
有効成分 | 胎盤酵素分解物の水溶性物質(ヒト胎盤由来成分) |
添加物 | pH調整剤 |
添付文書 | 添付文書 |
メルスモン
メルスモンは、メルスモン製薬株式会社が製造販売している更年期障害や乳汁分泌不全に効果のある医薬品です。
メルスモンもガラス製の小瓶(アンプル)に入った液体ですが、皮下注射のみで投与します。
副作用としては、注射した箇所の疼痛や発赤、過敏症(悪寒、悪心、発熱、発疹など)、稀にショックを引き起こす可能性があります。
医薬品情報
商品名 | メルスモン(MELSMON) |
---|---|
製造販売元 | メルスモン製薬株式会社 |
有効成分 | 胎盤絨毛分解物の水溶性物質(ヒト胎盤由来成分) |
添加物 | ベンジルアルコール |
添付文書 | 添付文書 |
男性更年期障害(LOH症候群)とは
更年期障害は、女性特有と思われがちですが、男性の更年期障害も存在します。
男性更年期障害は、「LOH症候群(加齢性腺機能低下症)」とも呼ばれています。
男性更年期障害は、心身ともに何らかの症状が現れる疾患です。
また、男性機能にも性欲低下などの症状が現れることがあります。
日本国内では、男性更年期障害の患者数が約600万人以上いると推計されています。
ちなみに、一般社団法人日本内分泌学会は、男性更年期障害について「男性更年期障害(加齢性腺機能低下症、LOH症候群)」と表記しており、「男性更年期障害=LOH症候群」と考えているようです。
一方、一般社団法人日本泌尿器科学会では、男性更年期障害をLOH症候群の症状の1つと考えています。
いずれにせよ、男性更年期障害とLOH症候群は同様の疾患であると捉えて良いでしょう。
男性更年期障害の原因
主な原因は、加齢によって男性ホルモンの一種「テストステロン」が低下するためと考えられています。
血液検査で男性ホルモンが極端に低い場合、LOH症候群と診断されます。
テストステロンは、20代をピークに徐々に低下するため、40代以降に男性更年期障害の症状が現れることが多いとされています。
また、加齢に伴うテストステロンの低下だけに限らず、体質の変化や肉体的ストレス、精神的ストレス、生活環境などの要因が絡み合うことも原因の一つとされています。
男性更年期障害の症状
女性の更年期障害は、閉経する前後5年を合わせた10年間(45歳〜55歳頃)で急激に進行し、唐突に症状が現れます。
しかし、男性の更年期障害の場合は、40代以降から緩やかに進行し、徐々に症状が現れます。
更年期障害になった男性は「年のせいかな?」と思い、放置してしまいがちな傾向があります。
そのため、なかなか「すぐに治療を受けよう」と思えない方が大半です。
下記の様な症状が現れたら、病院やクリニックなどの医療機関へ相談しに行くと良いでしょう。
精神的な症状
- イライラ感(短気や気分変調など)
- 不安感
- 憂鬱感
- 疲労感
- 無気力
- 倦怠感
- 認知力の低下
- 記憶力の低下
- 集中力の低下
- etc...
身体的な症状
- ほてりやのぼせ
- むくみ
- めまい
- 多汗
- 頻尿
- 睡眠障害
- 筋肉や関節の痛み
- 筋力量の低下
- 骨量や骨密度の低下
- 体重の減少
- 内臓脂肪の増加
- 体毛や皮膚の変化
- etc...
性機能的な症状
- 性欲の減退
- 男性機能(朝立ちや勃起など)の低下
- etc...
これらの症状が重症化すると、メタボリックシンドロームや骨粗しょう症、糖尿病などの生活習慣病や心血管系疾患(心筋便塞や脳梗塞など)のリスクが高まることもわかってきています。
男性更年期障害にプラセンタ注射が効く!?
男性更年期障害の症状が軽いうちは、プラセンタ注射を治療の選択肢に入れても良いでしょう。
プラセンタには、ホルモンバランスを整える効果があります。
20代をピークに低下していく男性ホルモン「テストステロン」のバランスを調整し、男性更年期障害による様々な症状の改善が期待できます。
プラセンタ注射は、副作用のリスクが低いため、「何となく憂鬱だ」と感じた際に、軽い気持ちで試してみても良いでしょう。
プラセンタには、アミノ酸やビタミン、ミネラルなど様々な成分が含まれています。
各種アミノ酸は、細胞を作る材料になるため、自然治癒力が高まり、全身の不調を整えてくれることが期待できます。
また、ビタミンDは、テストステロンを増やす作用があることがわかっています。
他にも、ビタミンCにはストレスを軽減させる作用があるので、自律神経を整え、精神的な症状の緩和が期待できます。
このように、人間に欠かせない豊富な栄養素が1本の注射薬の中に入っているのが、プラセンタ注射です。
加齢や何らかの疾患などによって、不足しがちな栄養素を補うことで、男性更年期障害による様々な症状を改善できる可能性があります。
アンドロゲン補充療法による男性更年期の治療
男性更年期障害が重症化するとプラセンタだけでは足りず、「アンドロゲン補充療法」によるホルモン療法が必要になります。
テストステロンを含む男性ホルモンの総称を「アンドロゲン」と言うので、アンドロゲン補充療法と呼ばれます。
体内で減少したテストステロンを補充する治療方法です。
アンドロゲン補充療法では、内服薬(飲み薬)や注射薬を使います。
以下の様な効果が期待できます。
アンドロゲン補充療法で期待できる効果
- 筋肉量の増加
- 骨量や骨密度の増加
- 内臓脂肪の減少
- 認知力の向上
- 記憶力の向上
- 集中力の向上
- 精神安定性の向上
- 性欲の向上
- 男性機能の向上
- etc...
ただし、アンドロゲン補充療法は、プラセンタ注射よりも効果の強い治療になるので、その分副作用を引き起こすリスクが高くなります。
まとめ~ホルモンバランスが整うかも~
精神的にも身体的にも、何らかの不調が続いているなと思ったら、プラセンタ注射を試してみると良いかもしれません。
人間の胎盤からつくられたプラセンタには、様々な栄養素が含まれています。
プラセンタを投与すれば、崩れてしまったホルモンバランスが整い、全身の不調が改善されるかもしれません。
男性更年期障害が疑われる症状が出たら、試しにプラセンタ注射をしてみるのも良いでしょう。
ただし、プラセンタ注射は、1回の投与ですぐに効果を実感できるわけではありません。
ホルモンバランスは、徐々に整えるものなので、継続して定期的に注射し、正常な働きに戻すことが大切です。
当クリニックでは、プラセンタ注射を扱っているので、ぜひ検討してみてください。
スタッフより
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