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EDは「中高年の病気」と思わないで

公開日:2019/05/17

EDは「中高年の病気」と思わないで

「ED(勃起不全症)のイメージは?」と聞かれたら、「おじさんを悩ませる病気」と答える人もいるでしょう。

確かにEDは、若い人は発症しにくく、加齢によってリスクが高まります。
しかし、20代30代も、EDを発症しにくいだけで発症しないわけではありません。
EDは確かに中高年の病気ではありますが、若い人が油断できる病気ではありません。

40代50代の患者さんが多いのは事実

高血圧と糖尿病

ED治療でクリニックを受診する患者さんの多くは、40代と50代です。
これはEDを発症する原因に、高血圧糖尿病があるからです。
いずれの病気も40代以上で発症率が高くなります。

高血圧や糖尿病は血管や神経を障害します。
勃起は血管や神経などの器官の連携プレーによって起きる現象なので、血管や神経がおかされると勃起しにくくなります。
このタイプのEDを器質性EDといいます。
「器質」という医療用語は聞き慣れないと思いますが、勃起に関わる器官の異常で起きるED、といった意味です。

高血圧や糖尿病は50代以上でもリスクが高まりますが、60代や70代になるとED治療の必要性を感じないのかもしれません。
それでED患者さんは40代50代が中心になっているのでしょう。

20代30代はさまざまなプレッシャーでEDになる

20代30代でもEDを発症します。
高血圧でも糖尿病でもなくEDになるのは、心理的なプレッシャーが原因になっているケースがほとんどです。
これを心因性EDといいます。
心に原因があるEDという意味です。

先ほど、勃起は血管や神経などの器官の連携プレーで生じる現象、と紹介しました。
なぜ神経が勃起に関わっているかというと、脳が感じた性的興奮を血管などに伝える役割があるからです。
つまり、いくら血管や神経に支障がなくても、脳が性的興奮を覚えなければ勃起しないわけです。

例えば、通常は性的興奮を覚えるシチュエーションなのに、プレッシャーやストレスなどの心に影響を与える事柄を抱えているために興奮しないことがあります。
このとき脳は「勃起しろ」という命令を出しません。
脳が命令しなければ神経は陰茎(ペニス)に勃起の指示を出すことができません。

20代の場合、性交に一度失敗しただけで激しく落ち込むことがあります。それが引き金となって心因性EDを引き起こすことがあります。

また30代になると、子づくりプレッシャーや仕事のプレッシャーなど、毎日をストレスフルに過ごすことが珍しくありません。
もしくは付き合っているガールフレンドから結婚プレッシャーを受けていると、「この人とこれ以上セックスしないほうがいいのではないか」と思うようになるかもしれません。

さらに最近は転職する人が珍しくないので、そうなると「40歳前に転職しておいたほうがいいかもしれない」と考える人もいます。
転職は人生を大きく左右する出来事なので、強いプレッシャーを受けるはずです。
実は30代は、心因性EDの原因となりやすい状況を抱えやすい年代でもあるのです。

若さゆえの悪循環ED

心因性ED

若い人でもEDになり、特に心因性EDを発症しやすいことはED医療では常識化しています。
また医療に従事していない一般の方でも、一度でもEDについてしっかり調べたことがある人なら知っている知識でしょう。

しかし20代30代でEDについて調べる人は多くはありません。
なぜなら「この若さでEDになるわけがない」「EDはおじさんの病気」と油断しているからです。
したがって20代30代のなかには、仕事のストレスや家族からのプレッシャーがEDを引き起こすかもしれないことを知らない人もいるのです。

ではそういった20代30代の方が、心因性EDを引き起こしたらどうなるでしょうか。
「1回くらい、こういうことは起こり得るさ」と考えるのではないでしょうか。
せいぜい「体調がよほど悪かったんだな」と思う程度ではないでしょうか。

ところが次の性交の機会でも勃起しなかった場合、「どうしたんだろうか」と悩むことになります。
それでも「この年でEDになるはずがない」と信じていると、強壮剤を試したり、風俗に行ったりしてしまうかもしれません。

しかし心因性EDの原因は別のところにあるので、それでは効果は出ません。
すると「強壮剤でも風俗でもダメなのか」と悩みは強まります。
心因性EDであることが心因性を強めてしまいます。
「心の問題→心因性EDの発症→心の問題が増える→心因性EDが悪化する」となり、これが「若さゆえのED悪循環」です。

この悪循環を断ち切るには、EDの治療を専門に行っているクリニックを受診することです。
このとき「この年でED治療を受けたくない」と思わないでください。
「20代30代でED治療を受けている人は珍しくない」ことを覚えておいてください。

まとめ~勃起は若者の心と同じくらい繊細

若い人のなかには、小さな刺激でも勃起してしまい日常生活で困るくらいの人もいます。そのような人は、心の動揺ぐらいで勃起に支障が生じるとは「信じられない」かもしれません。

しかしその認識は正しくないでしょう。
勃起は脳、血管、神経、ホルモン、筋肉などが絶妙な連携プレーをみせることで生じます。勃起は複雑なメカニズムによって支えられている、極めて繊細な現象なのです。

若い人は傷つきやすく、プレッシャーを受けやすく、ストレスにも強くありません。
それらを若さで跳ね返すことができることもありますが、常に成功するわけではありません。EDもそのひとつです。
20代30代こそ、「あれ、おかしいな」と思ったら医療の力を借りてください。

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